2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

(巻三十四)褒められも貶されもせず韮の花(菊池一羊)

(巻三十四)褒められも貶されもせず韮の花(菊池一羊) 8月7日日曜日 彼奴は腹をこわしたとかですこぶる不機嫌である。体が細いので体力、耐久力がない。壊れると困る。機嫌の悪いのは我慢しよう。口数が減ったら心配だが、そこのところは大丈夫そうだ。 昼寝…

(巻三十四) あぢさいや姉妹のだれが雨女(赤松湘子)

(巻三十四) あぢさいや姉妹のだれが雨女(赤松湘子) 8月6日土曜日 家事は掃除機がけだけ。今朝もまだ涼しい。 https://www.bbc.co.uk/programmes/m0019b5l 録り貯めしておいたBBCのWord of Mouth “The Art of Apologies”と云うのを聴いてみた。“どうも”と同…

「あと千回の晩飯(から抜書) - 山田風太郎」あと千回の晩飯 から

「あと千回の晩飯(から抜書) - 山田風太郎」あと千回の晩飯 から死に神を迎える作法あと晩飯が千回とするなら、もう一食たりとも意に染まぬ晩飯は食わないと志を立てたが、その企て自体が意に染まないことに気がついて、そんなばかげた企てを放擲[ほうてき…

(巻三十四) 愕然として走り出すはぐれ蟻(橋本正芳)

(巻三十四) 愕然として走り出すはぐれ蟻(橋本正芳) 8月5日金曜日 涼しく朝まで快眠いたす。 一途なり明日を恃まぬ蝉の声(渡辺萩風) と蝉の声が絶えない。 風呂の排水溝の掃除を致す。結構垢が溜まっていた。仕舞い湯に浸かりながら顔の垢を擦り落としてい…

「『あと千回の晩飯 - 山田風太郎』の解説 - 夏目房之介」本デアル から

「『あと千回の晩飯 - 山田風太郎』の解説 - 夏目房之介」本デアル から若い頃から「成熟」という言葉に憧れていたせいか、ヘンなじいさんが好きだった。僕自身の父方母方の両じいさんもヘンだったが、大学を出た頃、古今亭志ん生の聞き書き自伝『びんぼう自…

(巻三十四)身を曲げて蜥蜴ふり向く親しさよ(横田呂畔)

(巻三十四)身を曲げて蜥蜴ふり向く親しさよ(横田呂畔) 8月4日木曜日 生協に出かけた細君が今朝は涼しくてとても気持ちがよかったと戻ってきた。予報では30度に届かないだろうと云っていた。 11時ころ遠雷が近雷に変わってきた。まだ雨は落ちず。 遠雷…

(巻三十四)男運悪く水着のよく似合ふ(滝口明男)

(巻三十四)男運悪く水着のよく似合ふ(滝口明男) 8月3日水曜日 動いてはいるが、エアコンの調子がイマイチだそうで細君がURのサービス・センターに電話していた。エアコンの横に貼ってある管理票には平成22年10月設置と記されているからいつ壊れてもお…

(巻三十四) 閑職に置かれて容赦なき西日(長岡幸子)

(巻三十四) 閑職に置かれて容赦なき西日(長岡幸子) 8月2日火曜日 洗濯を致す。9時45分ころ区役所から熱中症注意メールが届いた。外では草刈りの作業が続いている。 昼寝してベトベトになる。 4時過ぎから散歩に出る。先ずは蓮光寺に月詣り。季節感のず…

(巻三十四) 短夜のいのち拾ひし物語(大堀鶴ろ)

(巻三十四) 短夜のいのち拾ひし物語(大堀鶴ろ) 8月1日月曜日 起こしに来たのでお祝いを申し上げる。物はいらないと言っているので何もあげない。 友達から祝メールも入っているようだが、例年贈り物の交換しているクラスメートからの便りがないらしい。「…

(巻三十四)置きに来し波のしりぞき桜貝(西宮陽子)

(巻三十四)置きに来し波のしりぞき桜貝(西宮陽子) 7月31日日曜日 今朝は天気予報のことなど話しながら機嫌よくお越しにきた。 借りてきた『法学教室7月号』を捲る。表紙の隅に“Magazine For Law Students”とあるから学生向けなのだろうが読んで理解でき…