(巻八)腸(はらわた)に春滴るや粥の味(漱石)

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雀にパンくずを振る舞っているが、辛抱が必要だ。
雀さんは命懸けでパンくずに寄ってくるのだから、摘まめばさっと飛び立つ。

野良猫は逃げ道決めて日向ぼこ(松本ソウシュウ)

雀さんがいなくなっても、三十秒くらい、そこを動かずにいると、また戻ってくる。
そのときは、お友達も一緒についてくる。
行動パターンは同じで、餌を摘まめばさっと飛び立つ。
五分ほど、こんなことをしていたら、十羽くらい集まって来て、ちょっとした賑わいになった。
そうなってくると、雀さんたちの警戒心も少しは緩み、

逃げ足を止めて我を見る蜥蜴かな(渡辺萩風)

ぐらいになる。

雀さん、ご心配なく。

某は案山子にて候雀どの(夏目漱石)

雀さんのためのパンの耳は、毎朝電気ビル裏のプロントでいただくハムトーストの耳を、この為に用意した携帯灰皿に容れて準備している。

一皿は狐のためのパンの耳(桑原みち子)