(巻九)水やりも尼の祈りや寒椿(篠崎明美)

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11月3日火曜日

新柏駅前のスーパーまで朝の買い出しデートをいたしました。

細君が、ハナミズキの赤い実を教えてくれる。
渋柿がたわわに実っているが、葉を落とした一木も渇れた美しさがある。
駅前通りの桜に僅かに残った紅色の葉もよろしい。

春から初夏が緑と青であるならば、
この季節は黄から赤で美しい。

目の高き人に拾わる彩落葉(丸山佳子)


谷崎潤一郎丸谷才一氏の「文章読本」を読み、池波正太郎の随筆を読み、少しは、ましな文章を書きたいとは思って参りました。
そんな折、新柏駅前の書店の文庫新刊の棚に、

村上春樹氏の「雑文集
(新潮文庫)」

がございました。

巻頭の著者ご挨拶的な文章を立ち読みで拝読し、税込810円の本を買いました。

立読みのつづきは明日夏の月

文章読本」のように繰返し読む本のようで、慌て読む本ではなさそうです。
それに、あの村上春樹氏の文章ですから、分かりやすいと言ったところで、私などが簡単に読み解ける書物ではないでしょう。

紙魚ならば棲みても見たき一書あり(能村登四郎)

因みに、第一編は、

「自己とは何か(あるいはおいしい牡蠣フライの食べ方)」

です。

アジフライにじゃぶとソースや麦の秋(辻桃子)