(巻九)今日の月長い芒を活けにけり(阿波野青畝)

11月10日火曜日

車内ビデオニュースが京都南座の顔見世興行の準備を報じていた。

江戸時代の役者の格付けと給金の更改は10月だったそうで、新たな出演陣の紹介が師走になった と聞いております。

顔見世の楽屋入りまで清水に(中村吉右衛門)


プロ野球の入団交渉、FAや年俸交渉が始まるのかな?

その一方で、自由契約になる選手も大勢いることでしょう。

湯を落とす小さき渦の寒夜かな(村上鞆彦)

でも、皆さんは厳しい練習に耐え、上下の躾を受けてきた方々でしょうから、

余力なほ残してをりぬ落雲雀(岩崎ひろゆき)

思い違いさえしなければ、第二の人生をうまくスタートできるのではないでしょうか。

また別の滝にならむと水奔る(三森鉄治)

私自身は、厳しい訓練も受けず、社会人としての常識もなく、第二の人生に入りましたが、幸い面倒を見てくださった親分のお蔭で四年目に入ることができました。

春の月良書に出会ひたるごとく(友岡子郷)

廻り合わせと言うか、運という要素も大きいですね。

どちらへもころがる運や櫟の実(高橋将夫)