11月26日木曜日
冷たい雨が降り、ついにタイツを履いてしまいました。下半身に関してはこれ以上の防寒装備がなくなりました。下半身の危機です。
本日の句:
耕せば女性(にょしょう)あらわに匂い立つ(高野ムツオ)
は、とてもインパクトの強い句でクラクラしてしまいます。
書き留めたときは、さらっと書いてしまったのですが、読み返すにつれて“にょしょう”に興奮を覚えます。
その前に“耕す”ですよ!
宗匠の方々の晩年のストレートな句に共感します。
牡蛎というなまめくものを啜りけり(上田五千石)
重ね着の中に女のはだかあり(日野草城)
体の方は、萎えていくのですが、頭の方は惚けようが惚けまいが、考え、想像し、夢想することから多分遁れられないのでしょうね。
男といふ性は峠を過ぎゆきて赤いきつねを啜りいるなり(田島邦彦)
私的“フーテン老人”としては、美しい、肩から脇腹、腰、そして尻へと続く背面の生身を拝んでみたい。
生身魂拝んでみたや菩薩の背(潤)
でも、いい歳をして火傷するといけないので我慢いたします。
酔うほどにたぎち来るもの宥めつつ僧なれば僧の影引きて行く(大下一真)