(巻九)三年間ついぞなつかぬ猫のいた彼女の部屋を見あげて過ぎる(渡辺たかき)

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1月3日日曜日

施設でお世話いただいている義母を見舞った。体の一部が不自由になってしまったが、98歳になっても頭の回転は衰えていない。話がしっかりと噛み合うので、お見舞いに行く甲斐がある。
見舞いあと、柏を歩いた。人出は多いが正月らしさはあまり感じられない。
昼食は、三賀日は混んでいないと踏んで、そごう六階の「ウィーンの森」にした。お一人様のおばあさんが二人いたが、ガラガラでした。店も客が来ないことを想定してか、パスタ一品、グラタン一品、サンドイッチ一品の正月限定メニューということで、好物の“石焼きカレー”はなく、内容も良くない。厨房員を一人だけにしていたようだ。
デパート内の正月らしさを探したが、福袋売り場以外に見つけたのはカルチャー倶楽部有志の創作羽子板の展示くらいものであった。

初髪の尻階段をのぼりゆく(柳屋小三治)

尻には沢山遭ったが、和服の女性にはお目にかかれなかった。


ラジオからは、正月が流れていた。大学駅伝は青学の優勝でしたが、東葛地域地元の中央学院大学はなんとかシード権を獲得できた。
このシード権(来年の出場権)を上位十校に与えるという仕組みが大学駅伝を面白くしている。
老舗大学も奮わなければ落とされるし、新参大学でも記録が良ければ這い上がれる。過酷なシステムではあるが、分かりやすくてフェアである。新規参入が可能で流動性があることが人気の理由でもあろう。

ランナーの過ぎゆきたればそれぞれにいつもの孤独へもどりゆけり(岩元秀人)