(巻十)鷄頭の十四五本もありぬべし(正岡子規)

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1月30日土曜日

今日から巻十に入りました。およそ九十句歌で一巻きですので、花の時季を過ぎてゴールデンウィークころまでがこの巻になります。

木に花咲き君わが妻とならむ日の四月なかなか遠くあるかな(前田夕暮)

句や歌は出逢った順に書き留めたので季節と一致しません。大家の作品の隣が投稿句ということもあります。
そのときの私の心に響いた句や歌を書き留めていますので、孤独を求めていればそのような句歌が心を引きますし、入院・手術の前であれば、死についての句歌が増え、躁状態であれば恋歌や性愛の句歌が心を捉えます。

明日ありといえど自由にならぬ明日眠ればそこにつくだけの場所(長尾幹也)

今日は朝日歌壇でご常連の長尾氏の歌が今日の私にはグッと来ましたので書き留めております。


寒さのぶり返した今晩の夕食は細君が手抜きをしたくなったときの定番である“三色御飯”ーひじきの炒め、ひき肉のそぼろ、煎り卵を基本に有り合わせを載せた丼ーでした。
今日は花の蕾がついた菜の花のおひたしが添えてありました。

菜の花を挿すか茹でるか見捨てるか(櫂未知子)

なお、そぼろと煎り卵は私が作ったものです。更に申せば、食後の皿洗い、鍋洗い、釡洗い、風呂洗い、息子の布団敷きは私に与えられた任務なのであります。

焦げ鍋を夫が磨くや秋の水(河野正子)