(巻十一)東京の少し田舎の草の餠(岸本尚毅)

5月28日土曜日

電気ビル裏のプロントで朝食をいたしますが、この店は喫煙者で繁盛しています。その喫煙者の吸う煙草の様子が変わってきています。煙りが漏れないようなサックを被せて、それに適合した短いスティックを差し込んで吸っています。煙をくゆらせて吸うというスタイルは消えていくのでしょうか?普通のスティックが無くなったら煙草やめましょう。今だって1日に5、6本をふかす程度なのですし、土日は吸いませんから。

けぶり艸それだに煙立てかねてなぐさめわぶる窓のつれづれ(橘暁覧)

喫煙は健康に悪く、医療費の抑制の観点からも禁煙を法制化すべきとの意見はごもっともです。
ただし、総額で見た場合は異論もあると聞いております。
喫煙者の寿命は吸わない方より短いため、年金等の社会負担が軽い。また死因が癌と心臓疾患という療養期間が比較的短い病のため、喫煙者の医療費は統計の取り方によっては安上がりになるそうです。

長寿税有るやも知れず亀鳴ける(伊藤杯紅)

安楽死尊厳死を検討すると同時に、煙草・酒・賭け麻雀など健康に悪いものの推奨・無料化・合法化も検討されてはいかがでしょうか?

安楽死出来ぬ桜が地吹雪す(金子徹)

大麻は健康を害さず、不健康な物品の代用品となるので、緩和医療目的以外はご法度です。

これらの緩和医療充実と縮命施策を講じることで、平均寿命を昭和三十年代前半まで戻せれば、財政の健全化、ゆとり(先のことをかんがえずに済む)のある短い人生による刹那的な消費社会の実現など現在の諸問題の解決につながるのではないでしょうか。

耐えて貯めて昭和一桁霜枯るる(北山寛山)