(巻十四)理髪師に頭預けて目借時(斎藤秀雄)

2月21日火曜日

払暁に雨戸叩くや春二番(潤)

今年は順調に一番、二番が吹いたが、春は近付いているのだろうか。風向きが変って北風は厳しい。

朝、出掛けに銀行に寄りURの家賃引き落とし手続きを終わりました。通帳の印影で時々手間取るのですが今日のご担当は手早く確認してくれました。銀行の窓口と言えば若いお姉さんでしたが、この支店の第一列はキリッとした四十代の姐さんたちでございました。それなりによろしいものです。

おばさんを姐さんと呼ぶ懐手(岸本尚毅)

昼飯に少し間のあり栗拾う(赤星水竹居)

銀行を終わり、早や昼を新橋の中華屋“天下一”で頂いた。新橋での昼飯はここに決めているのでおばちゃんとも顔馴染みである。いつもは赤担々麺なのだが、餃子ライスにした。餃子六個で650円だ。日高屋の餃子は同じ六個で210円だから三倍強のお値段であるが、しっかりと太った肉の入っている美味しい餃子でござった。安いものばかり食べているとだめだな!鑑査にいたころ気の合う朋輩とこの店でよく呑んだが進市さん、国秀さん、一夫さん、智子さんなど皆さんいかがお過ごしであろうか?

世間では何かとあるようだが、

事無しに生きむと願ふここにさえ世の人言はなほも追ひ来る(川田順)

老いてゆくものの作法を心得てひつそりと微かにありし老鶏(斉藤史)

とありたい。