(巻十七)どの顔もあとは死ぬだけ土瓶蒸(あらいひとし)

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12月2日土曜日

あれほど遅くまで呑むとは思っていなかったので、歯医者さんの予約を10時にしてしまっていた。
医者と床屋は柏から亀有に替えたが歯医者さんは柏に留めた。昨年の今ごろ右奥歯に2本インプラントをしてもらった。堅い煎餅を食べられるようになり馴染んできたので、先生から勧められていた左側の相談にうかがったのである。

今日2本抜いて、三月に根を入れて、完成は五月だと言う。今日すぐに抜こうか?と言われたが呑み疲れの体に更なる苦痛は耐え難く、月曜日の夕方に抜歯していただくことにした。

衰ひや歯に喰あてし海苔の砂(芭蕉)

歯科を出て東武ストアーに向かった。細君から東武にはサンダルと体洗い用スポンジが在るはずだから新柏まで行くのなら探して買ってきてとの指示が出ている。サンダルは在ったがスポンジは無しであった。サンダルを持ってレジに並んだが、こちらに居た頃よく並んだ高橋おばさんがレジに立っていたので、高橋さんの列にした。
「最近、お見えになってませんよね?」
「えー、引っ越したんでね。」
と言葉を交わした。週末には必ず東武ストアーにきていたのだから、覚えていてくれたようだ。
東武ストアーを出て新柏駅に来ると、改札口前のモスバーガーが店を閉じていた。「21年間の.....感謝」の挨拶がシャッターに貼られていた。駅前の本屋が閉店し、今度はモスバーガーだ。残ったのは閉店に挟まれたたこ焼の三太だけだ。

閉店の貼紙三行走り梅雨(川崎益太郎)

一駅乗って柏に戻り、ハンズで賽子を探して、20個買い求めた。我輩はダイス真理教の教祖であるから布教に勤めているが、賽子はクロスや数珠のようなシンボルであるから、入信した信徒に遣わしている。あと2個になっていたので探していたがやっとこさ見つけた。

双六の賽の禍福にまろぶかな(久保田万太郎)

昼食は亀有まで戻り、庄屋で海鮮丼をいただき、迎え酒を一合いただいた。

昼飯に酒を添へたり冬紅葉(斎藤まさし)

食後、電気屋やのノジマに上がり、細君が御所望の90分用カセットテープを6本購入した。細君はNHKラジオの「ラジオ文芸館」が好きで、録音しておいて寝床で聞くのを楽しみにしている。ノジマに90分テープがあることがわかり、60分テープの裏返しから90分テープで一気に聞けるようになったをことのほか喜んでいるのである。

ヨーカ堂の前では公認されて素人大道芸人さんたちが芸を披露していた。腕を磨いている芸人さんたちに場を用意してあげるのはよい計らいです。

陽だまりや紙に描きたる紙芝居(潤)