(巻十九)坂のある団地にベビーブーム過ぎ草刈る道に服を着た犬(外川菊絵)

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6月28日木曜日

転がったとこに住みつく石一つ(大石鶴子)

目覚めると腰が重いのです。今のところ石はない筈だから疲れだとは思います。夜は飲み会がありますので気が重くなりました。

どんな日になるのか靴の紐が切れ(鈴木柳太郎)

今日は午後から成田の奥地に芝山という倉庫地帯がある事務所で内部監査の立会うのですが、午前中何処かをぶらつく気にもなりません。
青砥から電車に乗りましたが成田空港行きが混んでいたので八幡で降りて佐倉行きの乗り換えて刻んで行くことにしました。八幡で降りると目の前に荷風に所縁の“大黒屋”さんの看板ございました。今は廃業していて、どうも学習塾の教室になっているようです。(写真1)

稲妻や世をすねて住む竹の奥(永井荷風)

電車が佐倉に近づくと車窓に青田が広がりました。(写真2)

傘形の連判状や盆踊(脇坂規良)

*佐倉宗吾郎を連想して。

成田空港での暇潰し場所は駐車場ビルのCafe de Crieに決めておりますのでそこに落ち着きましたが、その前にバスの発車時刻を見ておきました。
10時39分と11時41分です。一時間に一本ですから田舎のバス並みでございます。バスはガラガラで私ともう一人が乗っただけでした。不便で使われない、使われないから便数を減らすというスパイラルですね。

成田空港の奥地にある事業所は自動車通勤以外はかなり不便なことから求人募集を掛けても誰も来ないそうです。成田空港自体が通勤に便利というわけではなく、更にその先バスで15分、そしてバスが一時間に一本ではなかなか人が来ないのもごもっともなことでございます。

お仕事は手筈通り終了し、手筈通り成田駅前で営業所長さまの還暦祝宴となりました。朝方の不調も快復し楽しい御酒を頂きました。

ちゃんちゃんこ着てより敵のなかりけり(黒澤正行)

宴は京成成田駅前の“大ちゃん”と云うお店でして、幹事さまの言うに“成田で唯一良心の残っている店”だそうです。確かにお値段がお値段ですから、宜しかったのですが、幹事さまが付言された通り同業者の溜まり場のようで、他のテーブルから“通関”などという言葉が聞こえて参りました。

その道の人か利休の墓洗ふ(森田峠)