(巻三十八)一切を拒否して毛虫焼かれけり(小池義人)

8月27日日曜日

(巻三十八)一切を拒否して毛虫焼かれけり(小池義人)

曇り。幸い台風は沖を通るそうだ。

朝家事は洗濯外干し、台所の換気扇フィルター交換、掃除機がけ。

朝日俳壇に久しぶりに毒のある句が採られたので書き留めた。

知り尽くす男のすべて女郎蜘蛛(小谷一夫)

子は親の全てを奪ふ鰯雲(林有美)

小谷一夫氏は少なくとも3回入選している。

手に受けし林檎の中の闇思ふ(小谷一夫)

も好きな句である。

ゴミ出しに出たときにトイちゃんを車の下から呼び出して一袋あげた。

昼飯を喰っていたら細君がラジオを壊したと言う。アンテナが折れた。寝ながら聴いているラジオの扱いが雑のようで一年に1台くらいは買っている。

電器店に型番を云って在庫があればすぐに買いに行くよ、と申しておいた。

一息入れて、瞑想。激しい雨音に目覚める。

5時から散歩。お稲荷さんに参拝祈願。コンに跨がれた。もうあげない!

新道を渡って「司」の前に来ると引き戸が半分開いていて、覗くと婆さんがアイスクリームを舐めながら新聞を読んでいた。これなら入っていいだろうと暖簾をくぐる。

今日は蛸の切れはしとワカメの酢の物がお通し。酢の物旨し。レモンサワーを飲む。サワーの底が見えかけたころに「何かつくりましょうか?」と来たので家では食えないからとカキフライを頼んだ。大小取り混ぜてとにかく5個あって五百円。これも美味しく頂いた。いろいろと雑談したが補聴器を入れてくれるまでは全く噛み合わず。

「お散歩の途中のいいお酒ですね。」ときたので「親戚も友達も要らない。一人で酌むのが一番いいよ」と申す。

店は何時に閉めるのか訊いたら11時だけど2時くらいなることもあるとの由。流石に立っているのが辛くなると言っていた。よく亡くなった旦那のことが話に出る。勘定は千五百円也。

最後に都住に寄りクロを呼ぶと背後からいきなり現れてちと驚く。二袋食べてくれた。

願い事-ポックリ御陀仏。とにかく御陀仏。

"But death was sweet, death was gentle, death was kind; death healed the bruised spirit and the broken heart, and gave them rest and forgetfulness; death was man’s best friend; when man could endure life no longer, death came and set him free."

~Mark Twain (Letters From the Earth)

横綱だったころ - 小池真理子」中公文庫 「私の酒」から

https://zuihitsuhissha.exblog.jp/32294740/

を読み返してみた。