新柏坂下通りの一軒の柿がうっすらとカーキ色を帯びてきた。
わが庭の 柿の葉硬く なりにけり 土用の風の 吹く音きけば (島木赤彦)
から一月弱であるが、柿はずいぶん柿らしくなった。
ふと出会った句、
絶対の安堵に死とふ涼しけれ(密門令子)
密かな共感を得てきた句ではないでしょうか?
へこんだり、膨らんだり振幅が大きい二十四時間です。
細君には申し訳ないのですが、
夫の恋見て見ぬふりの破れ傘(佐藤文子)
ちょっとした、プラトニックな夢を見ました。
まだ誰のものでもあらぬ箱の桃(大木あまり)
そんなわけで、寝付きは悪かったのですが、目覚めはすっきりでした。
起き抜けの散歩に歌を二つ得て妻いぶかしむ朝飯の席(大島辰夫)