(巻八)異国めく光も午後の彼岸かな(斉木直哉)

昨晩、小島タカヒロさんが番組のなかでご自身の三冊同時平行型読書法についてお話しされ、鞄には三冊入れてあるとのことでした。
読書の秋か。

人それぞれ書を読んでいる良夜かな(山口青頓)

私は小説を読まなくなった。エコノミスト誌のコラムや書評、解る記事があれば科学欄を辞書を引きながら読んでいる。

英字紙の袋の掛かるぶだう棚(中御門あや)

かつては小説を読んだこともあった。。二十代には三十代の人生を描いた作品を読み四十代には人生の晩年を描いた作品を読み、ある意味人生の予習を試みた。
ここまで来ると、お経と聖書しかないか?

さまざまに世を捨てにけり歌かるた(綾部仁喜)

若いころは、英文の本を読めるようにと励み、官能小説やペントハウス誌の読者投稿体験談で力を養ったものだ。

激情や栞の如き夜這星(又吉直樹)

このジャンルの読み物は想像力である程度カバーできたし、頭の中で英語から日本語に翻訳することなく、原文を理解する能力を磨くの大変有効であったと思う。

耕せば女性(にょしょう)あらわに匂い立つ(高野ムツオ)