(巻九)初暦妻めとる日も見当たらず(高浜虚子)

1月24日日曜日

大寒波ということですが、幸いこの町には雪が積もらないようです。全国的に見ても関東平野南部だけが雪を逃れている。

朝日俳壇の一句を手本として書き留めました。

風花の古疵に触れ消えにけり(大野ユウノスケ)


日曜日夜のNHK文化講演会は電通大の先生で源氏物語研究者が、

山月記 中島敦

について講演されました。
源氏物語は人間関係の文学であるが光源氏には男の友情という人間関係は含まれていないとし、
これに続いた中世の草庵文学、自照文学、も男の友情は扱っていないと論じ、
日本文学が男の友情を近代、夏目・森の時代にテーマとして扱い始めたと背景を説明した。

山月記には、作者中島敦と親友との友情が語られているとも言えるそうであり、最終段は死を意識した中島敦が残していく家族の世話を友人に託したとも読めるとのことでした。

襖絵の虎の動きや冬の寺(斉藤洋子)