(巻十三)台風を無事通したる夕日かな(根岸善行)

1月16日月曜日

寒気団抜けて緩みて布団干し(潤)

単身赴任で新潟で膝小僧を抱えている友人に電話をしてみたところ例年にないような大雪であったと言う。

しんしんと捨場なき雪降りにけり(清水志)

市内でも腰を低くしてしっかりと歩かなければならないほどの雪が残っていて、阿賀野川を超えてある現場の方は60センチを超える積雪で部下職員は現場到着に難儀しているとのことである。

地吹雪に逆らい無口の下校の子(水澤栄一)

現場の激励に出掛けなくてよいのかと水を向けたが、自分が事故、遭難をしたのでは反って迷惑をかけるので次長しているとの、らしいお答えでございました。

旅人と一目で分かる雪の道(小川龍雄)

友人に、“しんしん”と降ったのか“吹雪いた”のか聞き漏らしたので両様で構えた。再度電話して苦労している方にそのようなことを訊けない。

ふるさとの天に唾はく雪降ろし(小森清次)