2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

(巻十四)身の内に悪しき細胞宿す吾がそれに負けたる死者の葬儀す(岡田独甫)

4月9日日曜日 老後ばなしは受けないのであろうが、なるほどひとつの理屈だなあという話を聞いた。 細君の同級生は子育てを終わり寡婦となったが、今は彼女の寡夫となった実父九十余歳と同居して十数年面倒見ているそうだ。 “育てて貰ったんだから恩返しネ…

(巻十四)不知火やコインで擦るまでの夢(谷口智行)

4月8日土曜日 昨日、同期生のYが亡くなったとの短いメールが入った。亡くなったというよりは“亡くなっていた”と言うほうが亡くなった日からみて当を得た言い方であろう。 孤独死ではないようだが、世間から距離を置いた生活をしていたので伝わらなかった…

2/2 Hero, traitor or spy? - by Nicholas Lemann (書評ーエドワード・スノーデンはスパイだった?)

This is Epstein's primary conclusion:Even if the American public was a partial beneficiary of Snowden's revelations, the main beneficiary was Russia, which to his mind couldn't possibly failed to take possession of all the material Snowde…

(巻十四)黙祷を解きて日傘の人となり(紙飛行機)

4月7日金曜日 長袖下着とタイツをやめた。金曜日ではあるが、昨晩“兵助”で呑んだので“コーラク”には寄らずに帰宅することにした。 同僚のMさんから付き合ってとの話はあったのですが、Mさんは結局9時くらいまで残業だったようで10時過ぎに最寄り駅で…

1/2 Hero, traitor or spy? - by Nicholas Lemann (書評ーエドワード・スノーデンはスパイだった?)

People who reveal secrets are either heroes or betrayers, depending on what the secrets are and on the inclinations of the audience for them. In the case of Edward Snowden, who took and then released a great deal of internal data from the …

(巻十四)秋の空ながめてをれば無きごとし(松本邦吉)

4月6日木曜日 彼女は何という女優さんでしょうか?我輩の尺度では“美人”になります。昔、江波杏子さんという、確か大映だったと思いますが、女優さんがいましたが、その系統の美人です。 そう言えば、最近白川由美さん(日活?東宝?)が亡くなりましたが、…

(巻十四)冬深しときどき夢に驚いて(矢島渚男)

4月5日水曜日 ブロ野球が開幕した。贔屓チームも好きな選手もいないので勝ち負けに気を揉むこともなくラジオの実況を聞き流せる。局は専ら文化放送なのでライオンズを中心としたパシフィック・リーグの試合である。 スポーツの楽しきニュース春立ちぬ(唐澤…

「つゆのあとさきを読む(抜粋)ー谷崎潤一郎」岩波文庫“谷崎潤一郎随筆集”から

ここでちょっと私交上のことをいわしてもらうのだが、私は実は、近年信書の往復はしているけれども、従来殆ど荷風氏とは親しく交際したことがない。それというのが、青年の頃、自分の最も敬慕するこの先輩に思いがけなくも自分の書いた物をいち早く認めて下…

(巻十四)木と生まれ俎板となる地獄かな(山田耕司)

4月4日火曜日 駅前の本屋が潰れた。レコードにしろ本にしろ媒体産業はITに真っ先にやられてしまった。 衣食住は仮想では済まされないので、これは残るだろうが、次は何が消えていくのだろうか? 露の世のなほも仮想の世に遊ぶ(近藤七代) 駅前の本屋は無…

(巻十四)涼風の一塊として男来る(飯田龍太)

4月3日月曜日 駅の定期券売り場には整列用の綱が張られ、電車も少し混雑が増し、集団出社の新人たちもみとめられた。うちの会社も半ダースほどの新入社員が入社したようです。 真白な干大根の一日目(太田土男) 写真は夕刻帰宅時間の定期券売り場である。鉄…

(巻十四)去る社員残る社員や大石忌(竹田元生)

4月2日日曜日 引越屋さんを探しはじめた。月末・月初の土日と大安吉日は混むとのことである。大安吉日が影響するとは思わなかった。引っ越しに伴って人生の廃棄物を処理していただかなくてはならないが、こちらの方を併せて受けてくれる引越屋さんを探して…

(巻十四)汗の香の違ふテニス部ラグビー部(木暮陶句郎)

4月1日土曜日 花見にはあいにくの天気である。今日は移住先に冷蔵庫が搬入されるので立ち会いに参った。 冷蔵庫明けて思案の夕支度(鈴村寿満) 9時から12時の配達予定時刻であったが、遅れて13時過ぎに来た。冷蔵庫は据付けをしてくれたが、オーブンは…

2/2 Should we get rid of cash? - by John Lanchester (現金の廃止)

The zero bound, however, is not the issue in India. There, the main focus is the second big argument against cash:that far too much of it is involved in crime. Think for a moment about how much actual physical cash you have. I'm willing t…

(巻十四)鰯雲人に告ぐべきことならず(加藤しゅうとん)

3月31日金曜日 何だかんだで今月は40万歩という月間新記録を樹立した!土日の外出が多かったのが理由であろう。 プロ野球開幕である。その時季が来たということは悦ばしいし、少なくとも表層で平穏が保たれていることには感謝しなければならないだろう…

1/2 Should we get rid of cash? - by John Lanchester (現金の廃止)

Two months ago, the world's largest democracy embarked on one of the biggest monetary experiments the world has ever seen. On Nov. 8, without warning or preamble, without discussion papers or leaks, Narendra Modi's Indian government invali…