(巻九)“オフサイド”を教えてもらう多分また忘れて多分また君に聞く(一戸亜すみ)

1月29日金曜日

若い方々の恋歌はいいですね。思い起こせば細君との二回目のデートは正月2日の国立競技場でした。
世事に通じた義妹のアドバイスを受けておむすび六個と卵焼き他を納めた小箱を用意してくれたことが今ではとても信じられません。おむすびについては、義妹から“その人が4個でお姉ちゃんは二個だからね”と念を押されたそうです。

なりそめは帰省列車の手弁当(細谷定行)


天気がすぐれない中、成田空港に出掛けました。今日はバスをやめて上野から京成のスカイライナーにしてみました。乗車券と指定席券でおよそ2、500円です。シーズンオフのためか上野発車のときには一車両に乗客が二人でした。日暮里からもパラパラと乗車してきた程度でした。
乗車待ちの上野駅のホームから列車の車内清掃と折り返し運転の準備作業を見ていますと、座席が自動で反転し進行方向に揃いました。JRの中距離列車のグリーン席は人力で反転させていますので、二両のグリーン車の出発準備に四人の人手を要しています。スカイライナーでは一人の清掃員で八両全てを整備できるようです。

春ひとり槍投げて槍に歩み寄る(野村登四郎)

自動化もいいのですが、JR中距離電車の車内整備員には元鉄道マンが多いようで、その方々のキビキビとした作業と昔取った杵柄の業務放送や指差し確認は見ていて気持ちがよいものです。

きびきびと応ふる寒に入りにけり(松本たかし)


成田では、夕方、前の会社の同期生と一杯やり、気持ちよく成田線の電車に乗りました。出発時刻を過ぎても発車しないなあと思っていると車内放送があり、
「接続列車が遅れているのでこの列車の発車も遅れます。」とのことでした。千葉県はローカル線王国ですから、これでいいのです。

同期生の飲み会の話は明日にしましょう。


本日で巻九が終わりました。一挙掲載いたします。