(巻十一)酒さかな揃えて台風待つとせる(川名将義)

7月11日月曜日

永六輔さんが亡くなったと報じられました。


猫八が虫を鳴く夜の寄席を出る(永六輔)



我が母校、墨田工業高校が夏の大会東東京大会の一回戦を11対1で勝利いたしました。
良くて三回戦までのチームですから、兎に角一勝できておめでとうございます。
しかし、考えてみますと出場校の半分は勝ちを知らずに去って行くわけですから、トーナメントは厳しいシステムですね。

勝ち負けをすぐ云ふをとこ茗荷の子(恩田侑布子)

勝ち残りも立派ですが、工業高校自体が不人気で多くが廃校になったり、看板を掛け替えたようです。

いなくなるぞいなくなるぞと残る虫(矢島渚男)

小学校、中学校とあまりよい思いではございませんが、学力や家庭環境が同じ程度の男子ばかりが集められた高度成長期の工業高校には頭はよくないが気の良い下町っ子が多く、飲む打つ吸うと悪い事もいたしましたが、楽しい時代として思い出すことができます。

青春はみづきの下をかよふ風あるいは遠い線路のかがやき(高野公彦)