(巻十二)煮蜆の一つ二つは口割らず(成田千空)

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10月26日水曜日

週末に町内会費ほかの集金をする。大体どのご家庭も釣り銭の要らないように用意しておいてくれるのであるが、三十世帯の中には二三軒万札を切ってくる方もいる。

釣り銭を貯めて叶えん蟹の旅(鳥花月風)

そこで少しは釣り銭を用意しておかなくてはならないのだが、Suicaにして以降小銭が財布に溜まらない。有楽町駅の大黒様へのお賽銭が滞るといけないので十円玉には気をつけているが、五百円玉、百円玉、五十円玉と上手く揃えておくためには買わなく良いものを買うことになるし、それもお釣の少ないものでは意味がない。
今朝は取り敢えず、万札でSuicaに千円チャージして元手となる千円札を集めた。

四つ折の千円ひらく夜店かな(鶴岡加苗)

コンビニでもキオスクでもカード支払いを奨励しているし、支払いや釣り銭で時間を食うと背中に冷たい視線も感じる世の中になった。

相席に目涼しく遣はれし(小澤克巳)

昨日角川俳句11月号が出たはずなので帰路いろいろとご迷惑をかけている駅前の本屋を覗いた。
手に取って価格を見ると、1、020円である。中を捲るまでもなく買いの一手である。何しろ980円のお釣がいただけるのである。