(巻十三)春の雪ひとごとならず消えてゆく(久米正雄)

12月8日木曜日

インプラントの最終調整が昨晩終り、これでしっかりと噛めるようになった。そこで昼食は久し振りにカツカレーにしてみた。薄いが歯応えのある肉を恐る恐る噛み締めてみたが大丈夫である。

凩や愛の終わりのカツカレー(長谷川裕)

インプラントのお値段は自由診療なのでちょっとお高いが、それでも年金生活のご隠居が主なお客様である歯科であるから無茶苦茶な価格でなかった。問題は死ぬまでもつかどうかである。

永久歯とは名ばかりや山笑ふ(安居正浩)

歯科医師が他の歯もチェックしてくれたが、左奥歯も一本はインプラントにした方がよいとのことだ。上の歯はしっかりしているので当分はもつだろうとのお見立てであった。

小春日や坊主で暮るる芝の浜(潤)