2025-04-01から1ヶ月間の記事一覧

(巻四十四) 自問して答は一つ秋深し(三村純也)

4月29日火曜日晴れ。朝家事は特になし。50年以上前にTBSラジオで日曜日の朝に「キューピー・バックグラウンド・ミュージック」というお喋りの入らない番組があり、よく聞いていた。お喋りのない、選曲の良い番組というのがなかなか見つからない。FM葛飾の「…

「その時、本棚は動いた ー 荻原魚雷」本の雑誌社 古書古書話  から

「その時、本棚は動いた ー 荻原魚雷」本の雑誌社 古書古書話 から 三月十一日の午後二時四十六分、わたしは京都にいた。地震があったことにも気づかず、出町柳界隈の古本屋をレンタサイクルでまわっていた。ガケ書房の店長さんにノートパソコンを見せてもら…

(巻四十四) わが儘な命と暮す暑さかな(小川弘)

4月28日月曜日曇り。朝家事は洗濯と掃き掃除。10時過ぎからお解き放ちとなり小机で昨日借りてきた本を捲る。コチコチと読むことにしたのは、「僕らの結婚 ー 佐藤春夫(日本の名随筆31❲婚❳)」。昼飯は納豆ご飯に味付け海苔と昨晩の残り物の手羽大根。手羽大…

(巻四十四) 水筒を垂直にして飲んだ夏(宮下?生)

4月27日日曜日晴れ。BBCのポッドキャストをダウンロードして聴いているソニーのICレコーダーが壊れた。ほかにオリンパスのが2台あるから差し当たり困らないが、絶滅危惧種の機器だからいつまであるやらだ。流し聴きならスマホでいいが書き取りとなると“巻き…

「百閒は旺文社文庫で ー 荻原魚雷」本の雑誌社 古書古書話  から

「百閒は旺文社文庫で ー 荻原魚雷」本の雑誌社 古書古書話 から ときどき古本好きのあいだで「学生時代に『何』文庫をいちばん熱心に読んだか」という話になる。SF、ミステリー、時代小説など、好きなジャンルによって、答えはちがうだろう。 日本の私小説…

(巻四十四) 針穴に糸の逃げゆく冬夜かな(雨宮抱星)

4月26日土曜日晴れ。朝家事は洗濯のほか特になし。細君は生協へ。昨日借りてきた図書から「古書古書話 ー 荻原魚雷」という書評集を捲り過ごした。私には有難い読書案内で『エッセイはむずかしい』という一節で触れられていた作者・作品のいくつかを早速図書…

「エッセイはむずかしい ー  荻原魚雷」本の雑誌社 古書古書話  から

「エッセイはむずかしい ー 荻原魚雷」本の雑誌社 古書古書話 から 古本屋に行く。探している本が見つからない。店に入った以上、なるべく手ぶらでは帰りたくない。そんなときは何でもいいから、エッセイ集を買う。適当な頁を開いて、一篇のエッセイの最初の…

(巻四十四) 老いていま霞の中に消えかけて(北島季情)

4月25日金曜日曇り。朝家事は掃除機がけ。その後図書館に返却と貸出に参り、帰りに猫さんたちに挨拶。昼飯は納豆ご飯に味付け海苔と昨晩の残り物。残り物の蓮根と鶏肉の炒め物すこぶる美味し。一息入れてから散歩。再度図書館を訪ね、午前中には準備出来てい…

「料理と灰汁[あく] ー 小泉武夫」灰と日本人 中公文庫 から

「料理と灰汁[あく] ー 小泉武夫」灰と日本人 中公文庫 から アクの正体 明治中期から大正にかけて活躍したジャーナリスト兼小説家、村井弦斎は、その著「食道楽」で一躍世に知られた人物であります。弦斎はこの「食道楽」の付録として末尾に載せられている…

(巻四十四) 四十代この先生きて何がある風に群れ咲くコスモスの花(道浦母都子)

4月24日木曜日晴れ。買い物がてら猫さんたちのご機嫌をうかがいに参った。皆さんお元気でスナックを食べてくれましたが、クロちゃんがちょっとスネ気味かな。生協でバナナほかを買う。バナナについて細君からクレームがついていて、一房5本のだと5日目のバナ…

「無慈悲な自然から思想が生れた ー 堀田善衛」岩波新書 インドで考えたこと から

「無慈悲な自然から思想が生れた ー 堀田善衛」岩波新書 インドで考えたこと から 私がインドにいたのは、十一月末から一月末までの、いちばんすごしやすい季節だけだ。いちばんすごしやすい――それはそうにちがいないのだろうが、それでもやはり、気候温和な…

(巻四十四) 公助には頼れぬ余生茶摘みどき(関森勝夫)

4月23日水曜日雨。朝家事は拭き掃除。一日中雨が降り部屋に籠る。猫さんたちには猫婆さんや猫爺さんがいて、私には婆さんがいる。 願い事ーポックリ御陀仏。知らずに仏。長寿税有るやも知れず亀鳴ける(伊藤杯紅) 昨日はブログ「随筆筆写」に62人の方が訪れ…

「わが故郷 ー 寺山修司」本なんて 作家と本をめぐる52話 から

「わが故郷 ー 寺山修司」本なんて 作家と本をめぐる52話 から 下北半島は、斧のかたちをしている。大間村から北海岬へかけての稜線が、その刃の部分である。斧は、津軽一帯に向けてふりあげられており、「今、まさに頭を叩き割ろうとしている」ように見え…

(巻四十四) 何もかも忘れたき日の夕立かな(岡庭正)

4月22日火曜日晴れ。朝家事は特になし。洗濯を致した。その後買い物に出かけた。途中図書館に寄り4冊返却した。さらに都住に寄りシンちゃんに30分ほどセラピーして貰った。そんなところにバイクの猫婆さんが帰ってきた。シンちゃんにとって一番大切な、一番…

「料理再入門 ー 三浦哲哉」みすず書房 食べたくなる本 から

「料理再入門 ー 三浦哲哉」みすず書房 食べたくなる本 から 「かつお節削りを削れ」 海外から日本に戻り、食文化全般への関心にあらためて目覚めたと述べたが、そのとき私は大学院生で、金は見事になかったが、さいわいに時間ばかりはあり、そこでもう一度…

(巻四十四) 巻き舌が上手にできてヒヤシンス(国代鶏侍)

4月21日月曜日晴れ。朝家事は特になし。細君は記帳にお出かけ。私は部屋着を短パンとティーシャツにした。昼飯は生協のレトルト・カレー。何だかんだと週に一度は外出するので週に一度はこのカレーを食べているが、まだ飽きない。食べているところへ細君無事…

(巻四十四) 永き日や名もなき家事をひとつづつ(惣那早苗)

4月20日日曜日曇り。朝家事は特になし。洗濯をいたす。短パンとティーシャツを天袋から下ろし、セーターとトレーナーを上げた。俳壇が届き、虚子の忌やこれといふ句は未だなく(岸下庄二)に目がとまる。虚子忌は4月8日だと知る。啄木忌が13日で荷風忌が30日。…

「民法に守られる日常生活 ー 星野英一」岩波新書 民法のすすめ から

「民法に守られる日常生活 ー 星野英一」岩波新書 民法のすすめ から ①財産上の問題 もっとも、ここで「規律」ということの意味をもう少し考える必要がある。読者の中には、 自分たちの生活が隅々まで「民法」その他の法律によって「規律」されていると聞い…

(巻四十四) 風生忌風になりたき人ばかり(目黒琴音)

4月19日土曜日晴れ、朝家事は掃き掃除。その後床屋に出かけた。千円の床屋に行くのに財布に千円札がない。そこでウエルシアに入って、蓋がちょうど猫さんたちのお皿になりそうなTupperwareがあったのでそれを買って万札をくずした。で、富士乃湯の隣の床屋へ…

「夏目漱石『坊っちゃん』の文庫解説評論 ー 斎藤美奈子」岩波新書 文庫解説ワンダーランド から

「夏目漱石『坊っちゃん』の文庫解説評論 ー 斎藤美奈子」岩波新書 文庫解説ワンダーランド から 四国の外で勃発していた解説の攻防戦 はじめて出会う漱石文学 同じ作品が複数の文庫に収録されているケースは珍しくない。著作権が切れた名作文学ともなればな…

(巻四十四) 合図待つ握りこぶしや大試験(駒井ゆきこ)

4月18日金曜日曇り。昨日の事案についてのまとめをメールし、当方の認識に誤りなしとの返信を頂いた。朝家事多数。洗濯。本日午後、排水管の高圧洗浄作業が入るため洗面所、風呂場の片付けを行った。台所の片付けの都合で11時ころ早めの昼飯をいただく。納豆…

(巻四十四) 人と生れ人を恐るる余寒かな(松尾一子)

す 4月17日木曜日 晴れ。朝家事は特になし。会社から御召しがあり早昼飯を食して11時に家を出て、バスで青砥駅に向かった。そこから京成本線で上野に出て、銀座線に乗り換えて銀座まで行き、中央通りを日本橋まで歩いてみた。インバウンドばかり。帰りに上野…

「検視」「検屍」「検死」 ー 古野まほろ」幻冬舎新書 警察用語の基礎知識 から

「検視」「検屍」「検死」 ー 古野まほろ」幻冬舎新書 警察用語の基礎知識 から 変死体が発見されたら 殺人事件は、報道でもフィクションでも大きなトピックです。そして殺人事件となると、あるいは異常な死体があると、当然、警察がいろいろ調べなければな…

(巻四十四) 人目にはつかぬところの涼しさよ(室達朗)

4月16日水曜日晴れ。朝家事は掃き掃除と洗濯。その後買い物に出かけたが財布を忘れて出たため一度引き返した。色々と始まってきたかな。都住に猫さんたちを訪ねたが皆さんお出掛けの様子。清々しい陽気になってきたので居場所も変わるのだろう。私は長袖下着…

「送致」「送検」「書類送検」 ー 古野まほろ」幻冬舎新書 警察用語の基礎知識 から

「送致」「送検」「書類送検」 ー 古野まほろ」幻冬舎新書 警察用語の基礎知識 やはりメディア用語の代表例 これも、メディア用語と業界用語が微妙に異なっている例です。業界用語では――というか法令用語でも一緒ですが「送検」「書類送検」は用いません。こ…

(巻四十四) なるようになると思えば露涼し(高橋とも子)

4月15日火曜日 晴れ。朝のうち雨が残ったが9時には上がり、「何かあったら迎えに来てよ」と言って風の強い中を細君は眼科に出かけて行った。11時ころ何事もなく真鯛の刺身と何やら煮魚する切身を買って細君が帰宅。昼飯は生協のレトルト・カレー。美味し。一…

「雑草はなぜそこに生えているのか(6節抜書) ー 稲垣栄洋」ちくまプリマー新書 から

「雑草はなぜそこに生えているのか(6節抜書) ー 稲垣栄洋」ちくまプリマー新書 から 外来タンポポと在来タンポポ タンポポの例を話すことにしよう。よく知られているように、日本には昔からある在来の日本タンポポと、明治時代に日本にやってきた外来の西洋…

(巻四十四) 汗かいて目覚めて何の夢なりし(田中久幸)

4月14日月曜日曇り。二、三日痛んでいた前歯の歯茎の腫れが治まってくれた。煎餅美味し。お米を買いに生協へ参る。ついでに都住に猫さんたちを訪ねた。1号棟でクロちゃんを呼ぶが不在。2号棟へ歩いて行くとシンちゃんが出迎えに走ってきた。バーちゃんもやっ…

「(安楽死・尊厳死の)日本では法制化は必要なのか ー 松田純」中公新書 安楽死・尊厳死の現在 から 抜管行為のみでの起訴はない

「(安楽死・尊厳死の)日本では法制化は必要なのか ー 松田純」中公新書 安楽死・尊厳死の現在 から 抜管行為のみでの起訴はない 二〇〇四年から○六年にかけて、北海道立羽幌[はぼろ]病院、和歌山県立医大付属病院紀北[きほく]分院、富山県の射水[いみず]市民…

(巻四十四) 自分の非認めて贈るヒヤシンス(長谷川拓海)

4月13日日曜日 小雨。朝家事は掃き掃除。小雨が降りだした10時ころに小散歩致し、都住にクロちゃん、シンちゃん、バーちゃんの様子を見に参った。クロちゃん・バーちゃんは不在。シンちゃんはいつもの寝ぐらにいて自転車置場まで出てきてくれた。スナックを…