(巻二十六)雨蛙ふと振返る柳腰(古今亭志ん輔)

(巻二十六)雨蛙ふと振返る柳腰(古今亭志ん輔) 7月24日金曜日 散歩: お願いしていた『お金がない!-河出書房新社』が届いているとの連絡が入ったので五百歩の所にある図書館に立ち寄った。 この便利な図書館も9月から来年の2月まで空調工事で閉館にな…

「ある有料老人ホームの風景 - 山崎正和」ベスト・エッセイ2015 から

「ある有料老人ホームの風景 - 山崎正和」ベスト・エッセイ2015 から縁あって有料老人ホームというものに入居して、日常の半ば以上を過ごすようになって数年が経った。自宅から車で二〇分ほどの場所にあることも選んだ理由だが、たまたま旧友の谷沢永一…

(巻二十六)道なりといふはあいまい秋の暮(佐藤博美)

(巻二十六)道なりといふはあいまい秋の暮(佐藤博美)7月23日木曜日家事洗濯を済ませ、古新聞紙を整理して袋に詰めた。新聞はたたんで袋に詰めて集積場へ運ぶだけで私は読まない。着古したパジャマを裁断して掃除用の概ね10センチ角の端切れを作った。こ…

4/4「榎[えのき]物語 - 永井荷風」岩波文庫

4/4「榎[えのき]物語 - 永井荷風」岩波文庫しかしながらいかほど歎[なげ]き候ても、もともとわが身の手にて隠し候金子[きんす]。わが身の手にて取出す力なくなり候事なれば、誰も怨むにも及ばざる事に候間、月日を経[ふ]るに従ひ、これぞ正しく因果…

(巻二十六)レモン切る月のうすさと思ひけり(宮崎夕美)

(巻二十六)レモン切る月のうすさと思ひけり(宮崎夕美) 7月22日水曜日 大暑だそうですが、まだ梅雨です。 大暑には頭使はぬコップ拭き(高澤良一) 散歩と買い物 お寺と教会のRコースにした。買い物は米二キロ。 本日四千三百歩で階段二回でした。 顔友: …

3/4「榎[えのき]物語 - 永井荷風」岩波文庫

3/4「榎[えのき]物語 - 永井荷風」岩波文庫しかしながら始めより国許へ立帰り候所存とては無之事[これなきこと]に候間、東海道を小田原まで参り、そのまま御城下に数日滞在の上、豆州[ずしゆう]の湯治場を遊び廻り、大山へ参詣いたし、それより甲州路…

(巻二十六)願ふことただよき眠り宝船(富安風生)

(巻二十六)願ふことただよき眠り宝船(富安風生) 7月21日火曜日 雑事: 高齢者の二割、三割負担のことで 区役所の国民健康保険課資格係に電話で相談した。テキパキとした対応で、確めたかったことは理解できました。その時なって手続きをすれば大丈夫らし…

2/4「榎[えのき]物語 - 永井荷風」岩波文庫

2/4「榎[えのき]物語 - 永井荷風」岩波文庫その辺に血にても流れをり候哉と見廻し候へども、これまたそれらしき痕[あと]も相見え申さず候。さては両人共崖に墜ち候が勿怪[もつけ]の仕合にて、手疵も負はず立去り候もの歟[か]など思ひながら、ふと足…

(巻二十六)十団子も小粒になりぬ秋の風(許六)

(巻二十六)十団子も小粒になりぬ秋の風(許六)7月20日月曜日『榎物語』を読み終えた。私ごときが感想を述べたても仕方がないので、さっさとコチコチしたものを貼り出しました。酔うほどにたぎり来るもの宥めつつ僧なれば僧の影引きて行く(大下一真)BBC:先…

1/4「榎[えのき]物語 - 永井荷風」岩波文庫

1/4「榎[えのき]物語 - 永井荷風」岩波文庫市外荏原郡世田ケ谷町に満行寺[まんぎようじ]という小さな寺がある。その寺に、今から三、四代前とやらの住職が寂滅[じやくめつ]の際、わしが死んでも五十年たった後でなくては、この文庫は開けてはならない…

(巻二十六)すこしづつ死す大脳のおぼろかな(能村登四郎)

(巻二十六)すこしづつ死す大脳のおぼろかな(能村登四郎) 7月19日日曜日 久しぶりに日が射した。散歩はBコースにしたが汗をかいた。この季節はなかなか快適な散歩にならない。 四千百歩で階段二回でした。 箪笥を開けて背広を出して黴の点検を致した。早…

「老人と自殺 - 松田道雄」日本の名随筆8 から

「老人と自殺 - 松田道雄」日本の名随筆8 から有名な人が自殺すると、おなじように有名な人がその死について解説することが、現代の儀礼になった。自殺者が老人であってもだ。けれども有名な人が、ガンとか事故とかで死んだときは、だれも死については解説…

(巻二十六)何もかも何故と聞く子と夕焼見る(今井千鶴子)

(巻二十六)何もかも何故と聞く子と夕焼見る(今井千鶴子) 7月18日土曜日 洗濯物が乾かない。仕方がないのでパンツ、シャツ、パジャマをストーブで乾かした。室内温度が24度だったのでストーブも動いた。 五月雨や暖器に翳すサルマタケ (駄楽) 本日は買い…

2/2「女子高生制服ウォッチング - 森伸之」ちくま文庫 路上観察学入門 から

2/2「女子高生制服ウォッチング - 森伸之」ちくま文庫 路上観察学入門 からそこで最初の問題 ー 「女子高生は鳥類なのか昆虫なのか」に話を戻してみたい。鳥類と昆虫を観察する際、最も大きな違いとなるのは「距離」ではないかと思う。たとえばバードウォッ…

1/2「女子高生制服ウォッチング - 森伸之」ちくま文庫 路上観察学入門 から

1/2「女子高生制服ウォッチング - 森伸之」ちくま文庫 路上観察学入門 から女子高生は鳥類なのか昆虫なのか、という問題がある。といっても、いくら大胆な最近の女子高生でも空をばさばさ飛びまわったり六本足で歩いたりということは滅多にしないから、もち…

(巻二十六)みちのくの夜長の汽車の長停り(阿波野青畝)

(巻二十六)みちのくの夜長の汽車の長停り(阿波野青畝) 7月17日金曜日 散歩と買い物 雨シトシトと降り最短のCコースと致した。随分と濃い紫色の朝顔と出逢う。 本日三千歩階段二回でした。 朝顔や期待の色と違へども(柿坂伸子) 細君が義妹に電話を掛けて…

「三人の人類 - 藤原智美」光村図書 ベスト・エッセイ2010 から

「三人の人類 - 藤原智美」光村図書 ベスト・エッセイ2010 から「足跡」と書いてアシアトと読めば、廊下の濡れた足形や、犯罪の捜査活動に使う靴跡のように、そのイメージは具体的である。しかしソクセキと読むと、がぜん言葉が深い広がりをもってくる…

(巻二十六)いくたびも月にのけぞる踊りかな(加藤三七子)

(巻二十六)いくたびも月にのけぞる踊りかな(加藤三七子) 7月16日木曜日 都営団地の盆踊り大会は手作り感のある素晴らしい自治会盆踊りで例年今ごろだが、今のところ準備している様子はない。仕方がないか。 ミンミン蝉の初啼きを聞いた。 通帳に見入りて…

「悪が私を生かしてくれる - 中島義道」人生、しょせん気晴らし から

「悪が私を生かしてくれる - 中島義道」人生、しょせん気晴らし からじつは、私には「眠られぬ夜」というものがない。いつも床について五分とたたないうちに眠ってしまうのだから。私は生活のリズムとか規則を一切考慮していないので、リズムが乱れることは…

(巻二十六)双六の賽振り奥の細道へ(水原秋桜子)

(巻二十六)双六の賽振り奥の細道へ(水原秋桜子) 7月15日水曜日 ぐずついた天気ではあったが、散歩と買い物に出かけた。 先ずは予約しておいた図書『エッセイの贈り物4-岩波書店編集部編』を受け取る。 その後図書館→曳舟川→旧水戸佐倉街道→環七→二丁目…

「美女という災難 - 有馬稲子」08年版ベスト・エッセイ集 から

「美女という災難 - 有馬稲子」08年版ベスト・エッセイ集 から文藝春秋の二月号「昭和の美女」という特集に私の若い頃の写真がでました。二十三歳ころでしょうか。私自身の記憶の中から消えていた写真で、あらまあ、あなた元気だったのと、もう一人の自分…

(巻二十六)永久歯とは名ばかりや山笑ふ(安居正浩)

(巻二十六)永久歯とは名ばかりや山笑ふ(安居正浩) 7月14日火曜日 梅雨や熱中症注意ということで散歩の歩数が減っていたようだ。 昨日、久しぶりに五千歩を歩いたら疲れて快眠いたした。快眠はよいのだが、五千歩で疲れていては宜しからず。長生きをしたい…

3/3「敗荷落日 - 石川淳」岩波文庫 荷風追想 から

3/3「敗荷落日 - 石川淳」岩波文庫 荷風追想 から戦前の大金は戦後の小銭、むかしの逸民は今の窮民である。ぶらぶらあそんでくらす横町の隠居というものを、今日に考えることができるだろうか。ランティエということばは観念上にもすでにほろびて、そのこと…

(巻二十六)長閑さや知つた振りしてこの齢(白田哲三)

(巻二十六)長閑さや知つた振りしてこの齢(白田哲三)7月13日月曜日散歩:今日は買い物がないとのことなので、西(W)コースの探険に向かった。曳舟川を横切り西亀有に入り、農産高校の前を通って交通公園(上千葉砂原公園が正式名称らしい)を抜けた。ここま…

2/3「敗荷落日 - 石川淳」岩波文庫 荷風追想 から

2/3「敗荷落日 - 石川淳」岩波文庫 荷風追想 からしかるに、わたしが遠くから観測するところ、戦後の荷風はどうやら書を読むことを廃している。もとの偏奇館に蔵した書目はなになにであったか知らないが、その蔵書を焼かれたのち、荷風がふたたび本をあつめ…

(巻二十六)ほろ苦きものに箸ゆく遍路宿(坂本徹)

(巻二十六)ほろ苦きものに箸ゆく遍路宿(坂本徹) 7月12日日曜日 散歩と買い物: 各部屋の掃除を済ませ自分の洗濯物を外に干してから散歩と買い物に出かけた。 特に目を引くものはなかったが、葛飾野高校のフェンスに結ばれていた写真の毛虫注意が本日の気…

1/3「敗荷落日 - 石川淳」岩波文庫 荷風追想 から

1/3「敗荷落日 - 石川淳」岩波文庫 荷風追想 から一箇の老人が死んだ。通念上の詩人らしくもなく、小説家らしくもなく、一般に芸術的らしいと錯覚されるようなすべての雰囲気を絶ちきったところに、老人はただひとり、身辺に書きちらしの反故[ほご]もとど…

(巻二十六)他人事のやうに首振る扇風機(大和田アルミ)

(巻二十六)他人事のやうに首振る扇風機(大和田アルミ) 7月11日土曜日 散歩と買い物: 午前、細君が生協へ出かけ、戻ると交替で散歩と買い物に出かけた。 買い物は細君が買い残した“私にでも買える”品目である。それらは専ら私が消費するもので銘柄、数量…

「芥川賞の値段(抜書) - 出久根達郎」講談社 たとえばの楽しみ から

「芥川賞の値段(抜書) - 出久根達郎」講談社 たとえばの楽しみ から第二十六回は堀田義衛『廣場の孤獨』(十万円)、二十七回は該当なし、二十八回は昭和二十七年度だが、松本清張と五味康祐という芥川賞らしからぬ異色の作家が受賞する。松本の受賞作は、「…

(巻二十六)人柄が名所なりけりけふの月(加藤郁乎)

(巻二十六)人柄が名所なりけりけふの月(加藤郁乎) 7月10日金曜日 細君は歯医者に出かけた。昼は備蓄飯(備蓄赤飯と赤いきつね)とした。 毎日これでは嫌になるだろうが、カップ麺も時々食べるくらいなら悪くはない。日頃の薄味とはちがう非日常的な味に舌も…