2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

(巻十五)雨戸締めふたたび開けて見る良夜(松本そうしゅう)

5月13日土曜日 今日から巻十五となった。九月の頭あたりまでの暑い時季をこの巻で過ごす。季節で句を分けているわけではなく、出会った順で書き留めているので夏あり冬ありである。巻十五が終わるころまでには移住先での生活も少しは落ち着いているだろう…

2/2 The woolly mammoth's last stand - by Nicholas Wade (マンモスの絶滅)

During the 40,000-year period between their deaths, the dwindling population underwent a reduction in genetic diversity of about 20 percent, the Swedish team reported, suggesting that the reduced fitness of the Wrangel mammoths might have …

(巻十四)立読抜盗句歌集

誰彼に似し雲の貌夏負けす(渡邉友七) 如月の小便小僧渇き切る(常見知生) 秋さびしおぼえたる句を皆申す(炭太祇) 恐るべき八十粒や年の豆(相生垣瓜人) 考える蟻あり少し列乱す(閑田梅月) たましいのたとへば秋のほたるかな(飯田蛇笏) 分からない道が分かれる…

(巻十四)青春の終わりを告げる蜩や(大久保桃花)

5月12日金曜日 本日で巻十四の完結でございます。追って一巻を掲載いたします。 今朝資源ゴミを集積場所に出していたところ、ダンプカーが目と鼻の先のマンションの入り口に突っ込んだ。爆発炎上しないことを確めるため間をおいてから、運転席を覗きに行…

1/2 The woolly mammoth's last stand - by Nicholas Wade (マンモスの絶滅)

In a dwindling species, gene loss may prove irreversible, study finds In a remote, mist-wrapped island north of the eastern tip of Siberia, a small group of woolly mammoths were the last survivors of their once thriving species. They fell …

(巻十四)老い手に水を束ねる晩夏かな(浅井一郎)

5月11日木曜日 今朝、車内で美人を見かけたので写真に納めた。なかなか聡明そうな美人である。 中学の級友Wに言わせると「お前は頭のいい女の子が好きだったからなあ」だそうである。偏差値という物差しでは、細君は10以上我輩に差をつけていたそうだ…

(巻十四)にんげんの男に預け浮袋(高澤晶子)

5月10日水曜日 角川俳句5月号の俳句旅枕をコチコチといたした。円谷幸吉氏に係る随筆である。 文中の沢木耕太郎氏作品からの引用文中に円谷の人柄を表す「規矩」という言葉が出てきた。ネットで意味を確かめると、 規はコンパスのことであり、矩は物差し…

「職業としての小説家ー村上春樹」新潮文庫から“小説家になった頃”の一部を書き取り

「職業としての小説家ー村上春樹」新潮文庫から“小説家になった頃”の一部を書き取り 一九七八年四月のよく晴れた日の午後に、僕は神宮球場に野球を見に行きました。その年のセントラル・リーグの開幕戦で、ヤクルト・スワローズ対広島東洋カープの対戦でした…

(巻十四)街路樹の影黙々と保税地区(榎島砂丘)

5月9日火曜日 昨年の暮れに式を挙げたKさん夫妻が新婚旅行に出かけ、お土産のチョコレートをお持ち下さった。婦唱夫髄型なので大丈夫だろうと思っていたが、ハネムーンも奥さんが仕切ったのであろう。夫婦の関係をおまわりさんと泥棒に例えれば泥棒の立場…

(巻十四)うしろすがたのしぐれてゆくか(種田山頭火)

5月8日月曜日 出勤途中に移住先に寄り廃棄物を処理した。ちゃんと隔離されたゴミ集積場所にいつでもゴミが出せるのは本当に楽である。管理費は六千円であるが、敷地内の清掃も行き届いている。それに引き替え今住んでいる家の最寄り駅そばの利己的で無責任…

(巻十四)童貞や根岸の里のゆびずもう(仁平勝)

5月7日日曜日 日傘の老婦人が目につく日射しの中を野球帽を被り移住先との間を二往復し、一万八千歩をマークした。 定刻にバス来てたたむ白日傘(栗城静子) 都内の移住先の方が廃棄しやすいごみがあるので両手に大袋、背にリックでの運搬である。違法投棄に…

(巻十四)湯豆腐や隠れ遊びもひと仕事(小沢昭一)

5月6日土曜日 細君の古本の処分を引き受け分別していたところ、予てもう一度読んでみたいと思っていた、常磐新平氏の“遠いアメリカ”が出てきた。 綿埃を叩いて、読み直して見たかった“クリネックス・ティシュー”や“スージー・パーカー”あたり(P44~P5…

An English farmer in rural America - by James Rebanks

Matterdale, England I am a traditional small farmer in the North of England. I farm sheep in a mountainous landscape, the Lake District fells. It is a farming system that dates back as many as 4,500 years. A remarkable survival. My flock g…

(巻十四)鳥葬図見た夜の床の腓(こむら)返り(伊丹三樹彦)

5月5日金曜日 父の日記帳を一度は新聞屋の回収袋に突っ込んだが、気が咎めサルベージした。息子には申し訳ないが数少ない我輩の遺留品の中に余計なものが増えてしまうことになる。我輩はその種の個人的思い出は電子データにしてヤフーに任せている。ヤフー…

Snobbery shows in Britain's paychecks - by Steven Erlanger (英国の出身階級と同一労働給与格差)

Report finds that workers of lower-class background get paid less for same jobs For a relatively small country, Britain is blessed with a multitude of regional and even neighborhood accents. While the varied pronunciations add flavor to th…

(巻十四)閑人の来て耕人の手を止むる(黒木豊)

5月4日木曜日 携帯電話と各種小型電気製品(電子辞書、ICレコーダー、ラジオ、などとアダプター付コードなど)を市の小型家電回収ボックスに持って行った。後日ホスピスで末期に聞こうと結構な量を録り貯めていたが、ネットでBBCにしろ NPRにしろダ…

(巻十四)鯛焼は鯛焼同士ぬくめ合ふ(大牧広)

5月3日水曜日 この町の床屋も最後かと思いながら、頭を刈ってもらった。 理髪師に頭預けて目借時(斎藤秀雄) 歯医者・医者と診ていただいた先生とは気心が通じているし、“勘定”の見当がつくので先生方に診ていただけるうちは足を延ばそうと思うが、理髪店ま…

「霊を受け入れる柔和質直な心ー美輪明宏」新潮文庫“こんなふうに死にたい”佐藤愛子の巻末から

「霊を受け入れる柔和質直な心ー美輪明宏」新潮文庫“こんなふうに死にたい”佐藤愛子の巻末から 私は十代の頃は、無神論者であった。神や仏や、諸々の霊なぞと云うものは、他力本願の宿り木の如き弱虫のたわ言で、しゃんとしたマトモな人間の云う事ではないの…

(巻十四)登舷礼やや汚れたる白靴も(竹岡優一)

5月2日火曜日 更衣となり、替上着をロッカーに入れて置き通勤は上着なしにして、涼しければトレーナーを着ることにした。 セーターを手に提げ歩く頃が好き(副島いみ子) 小辞典、句帳、双眼鏡、絵筆・スケッチブック、新聞切り抜きファイル、ICレコーダー…

(巻十四)もつ焼きの煙る神田の残暑かな(堀田福朗)

5月1日月曜日 ジーンズの尻美しき五月来ぬ(野田哲夫) 2日休めば9連休になるが、海外旅行に行くわけではなし、そんなに長く休んでもかえって疲れる。それに有給休暇は半日づつ午後に頂き、都内散策に参りたい。 紫陽花の午後はさしたる用もなし(山口康子)…

(巻十四)贋作を掛けて端午の祝いかな(増田河郎子)

4月30日日曜日 移住先の広さは今の三分のニになるので、色々な物を廃棄しなくてはならない。手をつけてみると使いもしないものがこれほどもあったかと嫌になる。先ず、使わなくなった電気製品とビデオテープやカセットテープ、古いパソコンは四台、チェス…