2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

(巻三十五)長生きをして冷蔵庫四台目(福嶋紀子)

(巻三十五)長生きをして冷蔵庫四台目(福嶋紀子) 11月9日水曜日 今日の句はいいですね!書き留めたときの受け止め方と今の心境で味わっているのとではかなり違うのでしょう。パソコン4台目か。 朝家事。息子の布団カバーと毛布カバーの洗濯。自分の洗濯。…

「第二章 医局員のほとんどが変わっていること(抜書) - 北杜夫」どくとるマンボウ医局記 中公文庫 から

「第二章 医局員のほとんどが変わっていること(抜書) - 北杜夫」どくとるマンボウ医局記 中公文庫 から医局に入ってしばらくすると、フレッシュマンはそれぞれの立場から、病理とか心理とかに自ら入るか、或いは配属される。私だけはどこにも入ろうとしなか…

(巻三十五)傘形の連判状や盆踊(脇坂規良)

(巻三十五)傘形の連判状や盆踊(脇坂規良) 11月8日火曜日 朝となる。Xマイナス一日である。 細君は医者に出掛けていった。採血があるそうで飯抜きだそうだ。この頃駅前までさえも出ていく機会が減っているので行き先が医者でも何かルンルンしているようだ…

(巻三十五)一心に見上ぐる子猫貰ひけり(吉田葎)

(巻三十五)一心に見上ぐる子猫貰ひけり(吉田葎) 11月7日月曜日 睡眠不足だったが、昨夜は何とか12時まで寝ずにいた。結果、よい眠りを得られた。眠りはよかったし、目覚めた後のネガティブ思考も何とか回避したのだが、今朝は足がツッた。両足の太もも…

(巻三十五)紙魚走るバブル絶頂期の日誌(柴崎正義)

(巻三十五)紙魚走るバブル絶頂期の日誌(柴崎正義) 11月6日日曜日 夜半に顔本からパソコンのご助言をいただき、頭が反応してしまったため昨晩の就寝は26時となった。加えて目覚め時にネガティブなことを考えてしまったので血圧は良からず。が、とにかくX…

「わがはからいにあらず - 五木寛之」ちくま文庫 自力と他力 から

「わがはからいにあらず - 五木寛之」ちくま文庫 自力と他力 から法然[ほうねん]、親鸞[しんらん]、蓮如[れんにょ]。何百年も昔のこの三人の宗教者によって、私は生きてゆく力をあたえられました。法然の教えのなかで、私がもっとも感動するのは〈易…

「老化の喜び - 土屋賢治」妻から哲学 から

「老化の喜び - 土屋賢治」妻から哲学 から年が明けると「おめでとう」というが、年が明けるのがなぜめでたいのだろうか。結婚がめでたいといわれるのと同じくらい不可解である。むしろ、「これでまた一つ年をとる」と考えて、暗い気持ちになる人の方が多いの…

「「死」をちょっとだけ考える - 橋本治」いつまでも若いと思うなよ から

「「死」をちょっとだけ考える - 橋本治」いつまでも若いと思うなよ から「死ぬことがこわくないのか?」と問われれば、「こわくない」とは言えない。だからといって「こわい」とも言えない。その答は正直なところ、「よくわからない」だ。三十代の前半の頃、「死…

「散歩の範囲 狭くて驚き - 黒井千次」ベスト・エッセイ2020から

「散歩の範囲 狭くて驚き - 黒井千次」ベスト・エッセイ2020から時折、あれ、と思って立ち止まることがある。これまでほとんど考えもしなかったようなことに不安を覚え、どうしよう、と迷いが生じる。たとえば、電車や飛行機に乗って少し離れた所まで一…

(巻三十五)城下ならではの町名うろこ雲(馬場公江)

(巻三十五)城下ならではの町名うろこ雲(馬場公江) 11月5日土曜日 曇り空の朝だ。でも朝が来て一日減った。新聞を広げた細君が今日も家電量販店、スーパー、不動産のチラシがいっぱい入っていると慶ぶ。 朝家事。掃除機がけ、風呂温度設定、浄水栓交換。 …

「寂しい心(抜書) - 春日武彦」猫と偶然 から

「寂しい心(抜書) - 春日武彦」猫と偶然 から精神科医になる前に、わたしは産婦人科医として六年ばかり大学の附属病院に勤務していた。飯田橋に昭和モダンを体現したような古い建物の病院があって(子どもの頃に、わたしはその病院の皮膚科でアトピーと診断さ…

「中年として生まれたわけじゃない - 松尾スズキ」人生の謎について から

「中年として生まれたわけじゃない - 松尾スズキ」人生の謎について から子供の頃、武田鉄矢の歌で「働いて、働いて休みたいとか遊びたいとか……そんなときゃあ、死ね!」という唄があって、それを聴いたとき、大人ってそんな奴隷みたいなものなのか、と、背筋…

「大阪のおかず - 田辺聖子」日本の名随筆12味から

「大阪のおかず - 田辺聖子」日本の名随筆12味から私の育った大阪の福島という町は、梅田駅から西へいった、小商売の多い下町である。きちんとした商ン人[あきんど]の町で、活気があった。正月と夏の天神祭りには、町内みな仕事を休んで、どの家にも水色…

「独り碁 - 中勘助」日本の名随筆88石 から

「独り碁 - 中勘助」日本の名随筆88石 から昭和三十三年十二月家のない私は三十前後のころ谷中の真如院という寺に化寓[かぐう]していた。そのじぶん上野公園から谷中の墓地へかけては何千本という杉の老木が空をついて群立[むらだ]ち、そのほかにも椎…

「夢金(ゆめきん) - 矢野誠一」日本の名随筆14夢 から

「夢金(ゆめきん) - 矢野誠一」日本の名随筆14夢 から いきなり「二百両ォ、百両ォ、欲しいィ」という、妙に具体的な寝言をいう船頭がでてくる。寝言なんてものは、ふつうはっきりしないことを「ムニャムニャ」と、のみ込むようにはくものだが、こう生々しい…

「雨の夜 - 樋口一葉」日本の名随筆43雨 から

「雨の夜 - 樋口一葉」日本の名随筆43雨 から庭の芭蕉のいと高やかに延びて、葉は垣根の上やがて五尺もこえつべし、今歳はいかなければ斯[か]くいつまでも丈のひくきなど言ひてしを夏の末つかた極めて暑かりしに唯[ただ]一日[ひとひ]ふつか、三日[…

「大みそかの客 - 半村良」日本の名随筆20冬 から

「大みそかの客 - 半村良」日本の名随筆20冬 からあれはとても寒い大みそかでした。私の一家はいろいろな事情から、小さな旅館をやらなければならなくなり、その年国電蒲田駅のすぐ近くに移り住みました。全部で六室しかなく、しかもそのうちの三室は四畳…

「談志が出来なかった芸(抜書) - 山藤章二」ヘタウマ文化論から

「談志が出来なかった芸(抜書) - 山藤章二」ヘタウマ文化論から談志は「ヘタ」に憧れをもっていた。と言うと、奇妙に思う人も居るだろうが、これは談志落語の本質に関わる大事なテーマだ。落語の世界には「フラ」という言葉がある。「フラ」はいわく言いがたい…

「『どくとるマンボウ医局記 - 北杜夫』の解説 - なだいなだ」どくとるマンボウ医局記 中公文庫

「『どくとるマンボウ医局記 - 北杜夫』の解説 - なだいなだ」どくとるマンボウ医局記 中公文庫北杜夫は慶應大学の神経科医局にほぼ十年間助手として在籍していた。当時多くの大学では、何科であるかを問わず大部分の助手がいわゆる無給医局員の身分で働い…

(巻三十五)落鮎と思ってをらぬ鮎泳ぐ(仲寒蝉)

(巻三十五)落鮎と思ってをらぬ鮎泳ぐ(仲寒蝉) 11月4日金曜日 晩秋らしい朝で空気が冷えてきた。Xマイナス1日でありがたし。 細君は生協の前に郵便局に寄り年賀葉書を買ったとのこと。まだ10人以上とやり取りをしているらしいが、「会おうと言ってくる…

「不安・緊張・恐怖の対処法」

「不安・緊張・恐怖の対処法」 ここでは、認知行動療法に沿った方法で、薬を使わずに不安・緊張・恐怖を解消する方法について紹介します。うつ病、パニック障害、社交不安障害、統合失調症など、不安症状が強まる精神疾患は沢山ありますが、今回紹介する方法…

(巻三十五)ゆるゆると生くるときめてところてん(三宅文子)

(巻三十五)ゆるゆると生くるときめてところてん(三宅文子) 11月3日木曜日 朝となる。深夜過ぎ1時近くまで我慢してから寝たので6時半くらいまで夢見も軽く眠ることが出来た。お蔭でか、血圧も135-85で、脈拍も60と、かなり元に戻ったが、1週間前よりま…

「些細なやうで重大な事 - 幸田露伴」日本の名随筆別巻76常識 から

「些細なやうで重大な事 - 幸田露伴」日本の名随筆別巻76常識 から人間には色々の仕草があるがつづめて言へば、事に処すると、物に接するとの二ツになる、事に処すると云ふは、其処に生じて来た或る事情に対して、如何[どう]云ふ様に自分の態度を執るか…

(巻三十五)第三の人生の座や春炬燵(向井良治)

(巻三十五)第三の人生の座や春炬燵(向井良治) 11月2日水曜日 朝となりXマイナス1でありがたし。 秋好日。細君はアリオのヨーカ堂へ衣類を買いに出かけた。ヨーカ堂のセーターで十分満足だと言っている。夫婦して物欲は少ないのではないだろうか?細君も…

『古希七十句 令和四年十一月増補版』

『古希七十句 令和四年十一月増補版』 現世のお蔭参りか南瓜祭柿仰ぐ色鮮やかで喰えぬ奴秋深し蜜柑の甘くなりにけり天高く輪乗りの小馬の目の回る生き方を猫に教わる秋日和BBC耳順はぬ夜長かなやや足りず二割負担で古希の秋世につれて的屋老ひけり秋祭り令和…

「東京-大阪、深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと - スズキナオ」

「東京-大阪、深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと - スズキナオ」「高速バス」とは主に高速道路を通行して町と町を結ぶバスで、LCCと呼ばれる低価格が売りの航空会社がかなり安く主要都市を結ぶようになった今でも、おそらく一番安い交通手段…

(巻三十五)手を抜けばかうなる見本蚯蚓の死

(巻三十五)手を抜けばかうなる見本蚯蚓の死 11月1日火曜日 謙虚なる十一月を愛すなり(遠藤梧逸) ということで11月になった。時は過ぎていく。今日も朝となり、X1でありがたいことだ。 細君は生協で林檎を買ったのだが、帰宅してレシートチェックしたら…

「襟の穴 - 神吉拓郎」日本の名随筆別巻83男心から

「襟の穴 - 神吉拓郎」日本の名随筆別巻83男心から親しい先輩に、ぶしつけな質問をしたことがある。「もし、勲章をくれるという話が持ちあがったら、どうしますか」質問してから、ああ、口が滑ったなと思った。夢のような話ではなくて、その先輩の社会的な…

(巻三十五)下手の碁の四隅かためる日永哉(正岡子規)

(巻三十五)下手の碁の四隅かためる日永哉(正岡子規) 10月31日月曜日 金曜日に床屋で待つている間に携帯で麻雀をしたのだが、その時にWi-Fiを外して元に戻すのを忘れていた。今朝AUからデータ残量0.48Gとの警告がきた。月末だからよかったが、なるべく…