2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧
2/3「日記 - 加藤秀俊」中公文庫 暮しの思想 から 3 こんにちの日本では、じつに多くの人びとが日記をつける習慣をもっている。いまある「当用日記」ふうのものは、明治十五年ごろつくられた形式らしいが、毎年、暮れになると本屋さんの店頭に日記帳が山積…
(巻二十八)何もかも捨てると言へど捨て去れぬものありてこそ人のなさけか(森川町子) 2月14日日曜日 今日の歌は捨てることを詠んでいるが、大体のところは捨て終わっている。私の部屋にあるものだけなら処分にそうは金も掛かるまい。 震度4ということだが…
The Art of Fiction - David Lodge - 2. The Intrusive Author 《With a simple drop of ink for a mirror, the Egyptian sorcerer undertook to reveal to any chance comer far-reaching visions of the past. This is what I undertake to do for you, …
1/3「日記 - 加藤秀俊」中公文庫 暮しの思想 から 1 じぶんの経験を「記録」しよう、というふしぎな欲求を人間はもっている。いつ、どんなふうにしてこの欲求が形成されたのか見当がつかないが、とにかく、じぶんのしたこと、じぶんの見聞したことを、なん…
(巻二十八)あれやこれもたつくことの多くなり老いのゆとりに慣らされ生きる(中山由利子) 2月13日土曜日 新柏歯科へ行く。ホームで上り特急の通過を眺めたが回送列車かと思うほど乗客がいない。ホームの売店も土日は休業と貼り紙が出ていた。 江戸川を渡り…
Waterfront Weekly 動物検疫―家きんの輸入条件、日・ブラジル同意2月12日 Brazil and Japan have agreed poultry’s health requirements “Animal Health Requirements for poultry meat and poultry meat products to be exported to Japan from Brazil” Bra…
「民法:後遺障害逸失利益についての定期金賠償の可否・終期 - 早稲田大学教授山城一真」法学教室11月号 から 最高裁令和2年7月9日第一小法廷判決 【論点】 ①交通事故による後遺障害逸失利益につき、定期金賠償を命じることができるか。②これができる…
(巻二十八)春一番見かけ倒しも芸のうち(佐藤鬼彦) 2月12日金曜日 朝家事は洗濯と新聞片付け。新聞片付けは結構気が重い仕事である。 You don't have to react to everything that upsets you. と云う警句があるが扇情的な見出がどうしても眼に入ってしま…
「運転士〈冒頭〉 - 藤原智美」講談社文庫 運転士 から 二本のレールがカミソリのように光る。フロントガラスに粉雪がスプレーされる。勾配が徐々に大きくなり、運転士はだれかに背中を押されているような感覚を覚える。傾斜角千分の三十五の下り坂だ。 レ…
(巻二十八)忘るるに使ふ努力や藪からし(杉田奈穂) 2月11日木曜日 朝家事: 4部屋の拭き掃除、4部屋の敷居掃除、玄関の掃き出し、毛布干し。 飯炊きに慣れてきた。蒸気抜きの栓を忘れるとか、そういうミスが怖いが飯は炊けるようになった。 《『荷風思出…
「SNSのマナー - 井上荒野」中公文庫 考えるマナー から SNS、ソーシャル・ネットワーキング・サービス。今ならツィッターやフェイスブックが人気である。自分の近況を呟いたり綴ったり写真に撮ったりしてネット上に投稿、友人たちに公開するというもの。 …
(巻二十八)顔面に艶本のせて鮎の宿(今岡正孝) 2月10日水曜日 昨晩はFM葛飾の「汽車ポッポ」を聴きながら眠りに就いた。お話によれば来る3月のダイヤ改正では終電がかなり早くなるようだ。定期券の利用者が減っているとのことだ。私鉄の定期券割引率だと…
「大衆社会論争大概 - 向井敏」傑作の条件 から 山崎正和はさきに『柔らかい個人主義の誕生』(初刊昭和五十九年、中央公論社。のち、中公文庫)で一九七〇年代という時代の分析を試みて、社会的な共通目標の消失という、日本の社会が史上はじめて当面した状…
(巻二十八)隠居して五反の麦の主哉(正岡子規) 2月9日火曜日 「五反の麦」に何か意味と云うか訳と云うかがあるのかとネットで探したが分からない。 朝家事: 先ず飯の炊き方を学習する。釜に入れる米と水は線の通りにすればよい。蓋とか蒸気抜きの栓とかを…
「痛み - 阿刀田高」日本の名随筆28病 から 知合いの医師から、人間の感ずる痛みには三種類ある、と聞かされた。 一つは切り疵の痛み、ズキン、ズキンと疼く痛みで、これはだれでも体験があるだろう。 腕を切断した人から、「夜になると、ないはずの腕が…
(巻二十八)水割りの水を濃いめにして蛍(春川暖慕) 2月8日月曜日 細君が眼科へ出かけ、午前中は独居を楽しむ。何か不都合があればすぐに駆け付けるからねと優しく送り出したが、そのせいかフランス餡パンを買って帰ってきた。やはりパン屋の餡パンは製パン…
3/3「里の今昔 - 永井荷風」日本の名随筆 色街 から 泉鏡花の小説「註文帳」が雑誌新小説に出たのは明治三十四年で、一葉柳浪の作におくれること五六年である。二六新報の計画した娼妓自由廃業の運動はこの時既に世人の話柄となつてゐたが、遊里の風俗は猶…
(巻二十八)まず一歩より逸れてゆく西瓜割(坂井和子) 2月7日日曜日 朝家事: 今朝はミカンの鉢に水を遣るくらいで家事はなかったが、浴室のシャワーの栓が弛く水滴かポタリ...ポタリで叱られた。昨晩、風呂を出るときの確認が甘かったな。反省です。 朧夜の…
The Art of Fiction - David Lodge - 1.Beginning 《Emma Woodhouse, handsome, clever, and rich, with a comfortable home and happy disposition, seemed to unite some of the best blessings of existence; and had lived nearly twenty-one years i…
2/3「里の今昔 - 永井荷風」日本の名随筆 色街 から 吉原田圃の全景を眺めるには廓内京町[くるわないきやうまち]一二丁目の西側、お歯黒溝に接した娼楼の裏窓が最も其処[そのところ]を得てゐた。この眺望は幸にして「今戸心中」の篇中に委しく描き出さ…
(巻二十八)壺割れてその内景の枯野原(東金夢明) 2月6日土曜日 朝家事: 掃除機掛け、洗濯、毛布・布団干し、郵便受けの錠の付け替え、新聞の整理。 散歩: 高校コースを歩きました。修徳のグランドではサッカーの練習を久し振りに見ました。皆さんマスクを…
Waterfront Weekly 植物検疫―トルコの植物検疫情報表更新2月5日 Plant Quarantine updates Turkey’s quarantine conditions information Plant Quarantine office has been collecting information on other countries’ plant quarantine requisites on the …
1/3「里の今昔 - 永井荷風」日本の名随筆 色街 から 昭和二年の冬、酉の市へ行った時、山谷堀は既に埋められ、日本堤は丁度取崩しの工事中であった。堤から下りて大音寺前の方へ行く曲輪[くるわ]外[そと]の道も亦取広げられてゐたが、一面に石塊[いし…
(巻二十八)ネクタイは季題のごとく締むるもの(筑紫磐井) 2月5日金曜日 予約してある新柏の歯科に出かけた。柏までの下り常磐線各駅停車はいつもは後方の車両に乗るのだが、今日は先頭車両に乗り江戸川橋梁の一撮を試みた。 柏に10時前に到着、時間調整を…
「漫研のころ - 園山俊二」日本の名随筆 漫画 から 『現代漫画』水木しげる集の巻末作者のことばを読んで、僕はあきれ返ってしまった。 先ず水木さんが僕の郷里の松江市からわずか車で一時間足らずの境港市の出身であることに驚いたわけであるが、そんなこ…
(巻二十八)齢にも艶といふもの寒椿(後藤比奈夫) 2月4日木曜日 朝家事:洗濯と毛布干し。 春一番が吹くとか吹かぬとか。細君は既にして花粉を飛来を怖れている。 読書: 「「小鯵の塩焼、里芋田楽、味甚佳し」-淡白な食生活 - 川本三郎」岩波現代文庫 荷…
「貧乏物語(二の二) - 河上肇」岩波文庫 貧乏物語 から 今日の英国にいかに多くの貧乏人がいるかという事は、私のすでに前回に述べたところである。今かくのごとき多数の貧乏人の生ずる根本原因はしばらくおき、かりにその表面の直接原因を調べてみるに、た…
(巻二十八)からませて腕の記憶も青葉どき(満田春日) 2月3日水曜日 細君は金策にお出かけになり、午前中は一人で過ごす。家事も特になく 『 「〈こころ〉とは何か - 中島義道」ちくま文庫 哲学者とは何か』 を読み進む。 散歩: 亀有図書館で図書を返却し…
「安心して、死ぬために(抜粋2) - 矢作直樹」扶桑社 から ピンピンコロリと逝くために ピンピンコロリというのは、多くの人の理想ではないでしょうか。昨日まで普通に暮らし、次の日の朝、起きてこなかった。私もそれが理想です。しかし、そうならなくて…
(巻二十八)大寒の靴下座らねば履けぬ(坂田直彦) 2月2日火曜日 朝家事:洗濯、床拭き、昼頃から日が射し洗濯物をベランダに出した。 散歩: 連光寺さんへ今月の御言葉を拝みにうかがった。 数の子を噛みつつ不帰を想ひをり(友岡子郷) 本日は四千七百歩で階…