2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

(巻二十五)願ふより謝すこと多き初詣(千原叡子)

(巻二十五)願ふより謝すこと多き初詣(千原叡子) 4月15日水曜日 天気もよく洗濯、布団干しと順調にこなした。 午後は買い物と散歩に出かけた。 明日からは天気が下り坂のようなので少し多目に歩く事にした。 国道6号に架かる中川大橋を渡り隣り町の新宿(…

「『四畳半襖の下張』古典的名作の至芸 - 小野常徳」WANIBUNKO 発禁図書館 から

「『四畳半襖の下張』古典的名作の至芸 - 小野常徳」WANIBUNKO 発禁図書館 から この作品は金風山人なる男が古い待合いを買い、あれこれ部屋の手なおしなどをしているうちに四畳半のふすまの下張りに何やら一面にこまかく書きつらねたものがあるのを発見し…

(巻二十五)秋風や酒で殺める腹の虫(穴井太)

(巻二十五)秋風や酒で殺める腹の虫(穴井太)4月14日火曜日建物全体の水道設備点検作業があり、水回りが不自由な一日となった。昼食はパン屋さんのサンドウィッチと菓子パンで、夕食は弁当になった。トイレの水は風呂の残り水で対応できますが、小までかな…

「吉村昭-懸命なる自然死 - 大河内昭爾」文春文庫 見事な死 から

「吉村昭-懸命なる自然死 - 大河内昭爾」文春文庫 見事な死 から 胃の全摘出手術のため大学病院に入院することとなり、吉村昭『日本医家伝』という新装版の文庫を貰い受けに吉村家を訪問した。たまたまその文庫の巻末解説を私が執筆していて、手術担当のス…

(巻二十五)落雷の一部始終のながきこと(宇多喜代子)

(巻二十五)落雷の一部始終のながきこと(宇多喜代子)4月13日月曜日台所の拭き掃除を命じられた。気温が下がったので窓が結露してこちらも拭きました。その他は特になく自室に籠って一日を終わりました。(顔本)二つのお散歩写真グループに入れてもらってい…

Surviving Report

Surviving Report Hi FriendsThings are getting serious, yet still alive and will survive.Took the picture the day before yesterday on the way back from a coop supermarket.The white heads reminded me of a haiku:たんぽぽもけふ白頭に暮の春(召…

「父親とのつき合い - 河盛好蔵」新潮文庫 人とつき合う法 から

「父親とのつき合い - 河盛好蔵」新潮文庫 人とつき合う法 から 「二人の人に会う。一人は老人、一人は若者。そして二人並んで歩きながら、たがいに何の話題も見出だせないでいる場合、自分は知る、それが父と子であることを。」こんなことをだれかが書いた…

(巻二十五)不器用は如何なる罪ぞ五月闇(鵜沢博)

(巻二十五)不器用は如何なる罪ぞ五月闇(鵜沢博)4月12日日曜日(細君)朝一で生協へ買い出しに出かけた。ついでに花屋さんによりミカンちゃんの植え替えの御礼を致し、花を買ってきた。これで下町の義理は果たしたのかな。生協の混み具合などは話に上らなか…

3/3「ラビリンスの残る墨東の町-玉ノ井、鐘ヶ淵(墨田区) - 川本三郎」ちくま文庫 私の東京町歩き から

3/3「ラビリンスの残る墨東の町-玉ノ井、鐘ヶ淵(墨田区) - 川本三郎」ちくま文庫 私の東京町歩き から いろは通りを北に歩いていくとやがて鐘ヶ淵の駅から伸びてきた商店街にぶつかる。鐘ヶ淵通りである。この商店街など三つ続けて五ッ角である。なかには…

(巻二十五)止まることばかり考へ風車(後藤比奈夫)

(巻二十五)止まることばかり考へ風車(後藤比奈夫) 4月11日土曜日 朝晩、区から外出自粛のお知らせメールを頂いている。 《 新型コロナウイルス感染症の拡大していることから、葛飾区は、東京都からの要請により、本日9時に区の防災行政無線で、区民の皆…

2/3「ラビリンスの残る墨東の町-玉ノ井、鐘ヶ淵(墨田区) - 川本三郎」ちくま文庫 私の東京町歩き から

2/3「ラビリンスの残る墨東の町-玉ノ井、鐘ヶ淵(墨田区) - 川本三郎」ちくま文庫 私の東京町歩き から それでも一歩路地裏に入ると「ラビリンス(迷路)」と呼ばれた面影がかすかに残っている。かの玉ノ井名物といわれた「抜けられます」の看板を思い出させ…

(巻二十五)行く道の細らばほそれ山ざくら(嬉水)

(巻二十五)行く道の細らばほそれ山ざくら(嬉水) 4月10日金曜日 (散歩と買物) 八重桜は八重桜でよろしいですなあ! 時間外勤務のやうに八重桜(矢島渚男) 曳舟川に沿って駅前まで行き、更に香取神社を抜けてモールの周りを歩いてから桜通りに入り、ドラッグ…

1/3「ラビリンスの残る濹東の町-玉ノ井、鐘ヶ淵(墨田区) - 川本三郎」ちくま文庫 私の東京町歩き から

1/3「ラビリンスの残る濹東の町-玉ノ井、鐘ヶ淵(墨田区) - 川本三郎」ちくま文庫 私の東京町歩き から 浅草の松屋デパートから出る東武電車が好きで時々ぶらりと乗りに行く。曳舟、玉ノ井、鐘ヶ淵、堀切、牛田と東武電車の小さな駅とその周辺の町はどこも…

(巻二十五)みこまれて癌と暮しぬ草萌ゆる(石川桂郎)

(巻二十五)みこまれて癌と暮しぬ草萌ゆる(石川桂郎) 4月9日木曜日 (散歩と買物) 花屋さんからミカンちゃんは根付いたからいつでも取りに来てくださいと電話があった。一週間くらい様子を見ると言っていたが、色々と都合があって引き取れることになったのだ…

「良書の推薦 - 森銑三」岩波文庫 書物 から

「良書の推薦 - 森銑三」岩波文庫 書物 から 世の中に絶対的な善人も絶対的な悪人も存しないのと同じく、書物にも絶対的な良書、絶対的な不良書というものはない。知名の人々や研究団体で推薦になった書物も難癖を附けようと思えば、何とでも附けられる。推…

(巻二十五)悪評や垂れて冬着の前開き(秋元不死男)

(巻二十五)悪評や垂れて冬着の前開き(秋元不死男) 4月8日水曜日 洗濯機がいつ故障するか分からない。今は動いているので買い替えたくないが、故障したらすぐに買い替えたい。 量販店に営業見通しを尋ねてみたが、「今はやってますが、先は見通せない。」と…

3/3「死はなぜこわいか - 岸田秀」中公文庫 続ものぐさ精神分析 から

3/3「死はなぜこわいか - 岸田秀」中公文庫 続ものぐさ精神分析 から 実際、死の恐怖を考慮に入れず、人間を単なる合理的、利己的存在と見る経済学的人間像、あるいは個体保存本能と種族保存本能に駆り立てられていると見る生物学的人間像にもとづくいかな…

(巻二十五)にんげんは面白いかと冬の猫(矢島渚男)

(巻二十五)にんげんは面白いかと冬の猫(矢島渚男) 4月7日火曜日 今は面白くないが、面白いときはあった。今は面白くないが、閑居して心静かである。面白くはないが静かなのは悪くはない。ここまで来ると、面白いことは要らない。この閑寂のうちに終わりた…

2/3「死はなぜこわいか - 岸田秀」中公文庫 続ものぐさ精神分析 から

2/3「死はなぜこわいか - 岸田秀」中公文庫 続ものぐさ精神分析 から 人間のさまざまな営為は、この不安定な自己に安定した基盤を与え、死の恐怖から逃走しようとする企てであると考えられよう。以前あるところでわたしは、人間が時間というものを発明した…

(巻二十五)ものわかりよくて不実や泥鰌鍋(佐藤鬼房)

(巻二十五)ものわかりよくて不実や泥鰌鍋(佐藤鬼房) 4月6日月曜日 ミカンの鉢植えを買い日々水をあげている。 買い求めたときに花屋さんから一年経つと成長して6号の鉢では収まらなくなるので、春には8号に移し替えるように云われていた。 春が来て、さ…

1/3「死はなぜこわいか - 岸田秀」中公文庫 続ものぐさ精神分析 から

1/3「死はなぜこわいか - 岸田秀」中公文庫 続ものぐさ精神分析 から 人間が死を恐れるのは、生物学的な意味での生命から多かれ少なかれ遊離したところに自己の存在を築いているからであると思う。われわれが恐れているのは自己の終焉である。もちろん、生…

(巻二十五)黄泉平坂(ヨモツヒラサカ)一騎駆けゆく花月夜(角川春樹)

(巻二十五)黄泉平坂(ヨモツヒラサカ)一騎駆けゆく花月夜(角川春樹)4月5日日曜日天気も悪く、外出を自粛いたした。つまり散歩をサボった。(去年の写真)午前中に洗濯し、午後はしっかりと昼寝をした。朝日俳壇咳をしたら人目(中村幸平)高山れおな氏がこの句…

「病院通い - 上田三四二」文春文庫 89年版ベスト・エッセイ集 から

「病院通い - 上田三四二」文春文庫 89年版ベスト・エッセイ集 から 二週間にいちど、癌研の泌尿器科に通うようになって、三年がたつ。中に三カ月におよぶ再入院の期間をはさんでいるが、厄介な、重い病気の術後の経過としては、予想をこえた上首尾といわ…

(巻二十五)かうしては居れぬ気もする春炬燵(水田信子)

(巻二十五)かうしては居れぬ気もする春炬燵(水田信子) 4月4日土曜日 (散歩と買物) バスマットを敷物代わりにして暖房器具を載せている。そのバスマットが汚れたので交換用(敷物用)バスマットと角3型の封筒を買いに生協の上にある衣料品店と百均に出かけた…

「日本一塩煎餅〈鉄道省事務官・石川毅氏の話〉 - 子母澤寛」中公文庫 味覚極楽 から

「日本一塩煎餅〈鉄道省事務官・石川毅氏の話〉 - 子母澤寛」中公文庫 味覚極楽 から 塩せんべいの食いまわりをはじめてから、もうかれこれ三十年にもなった。九州から北海道とせんべい一枚食うためにずいぶん苦労もしてみたが、結局、これは江戸を中心の関…

(巻二十五)サルビアを咲かせて老後の無計画(菖蒲あや)

(巻二十五)サルビアを咲かせて老後の無計画(菖蒲あや) 4月3日金曜日 (細君) 毎朝六時半に起き出す。お通じの時間が決まっているようで揺るがない。あたしとしても定時にゴトゴトし出すと今日も昨日と同じように始まったと安心する。 無表情同じ時刻に水を…

「抜けきれぬ餓鬼根性 - 野坂昭如」中公文庫 風狂の思想 から

「抜けきれぬ餓鬼根性 - 野坂昭如」中公文庫 風狂の思想 から以前、「京の着倒れ」「浪花の食い倒れ」という言葉があった。衣裳道楽、食い道楽に身をうちこんで、そのためには家業傾いたって、知ったこっちゃないというわけだが、なんとまあすさまじい意気…

(巻二十五)日脚伸ぶ指しては戻す詰め将棋(漁俊久)

(巻二十五)日脚伸ぶ指しては戻す詰め将棋(漁俊久) 4月2日木曜日 (散歩と買物) 風は強いがまだ本格的な花吹雪にはなっていないようだ。コンビニの外のベンチで珈琲を喫した。 花吹雪あびて振り切る恋もあり(平松うさぎ) 珈琲ができるまで側にある新聞ラック…

2/2「ポスト大衆社会論の構図 - 上野千鶴子」ちくま学芸文庫 〈私〉探しゲーム(欲望私民社会論) から

2/2「ポスト大衆社会論の構図 - 上野千鶴子」ちくま学芸文庫 〈私〉探しゲーム(欲望私民社会論) から 第三は、「大衆社会」はほんとうに変わった、とするものである。そのうちの一つが一種の発展段階説だ。高度成長期までは消費のレベルが低く、人々は「人…

(巻二十五)無駄足と云はず乏しき梅を見る(小路紫峡)

(巻二十五)無駄足と云はず乏しき梅を見る(小路紫峡) 4月1日水曜日 (桜) 花は今日で見納めか?外出せず。 散らば散れ花こそ春の物狂(正岡子規) 宮藤官九郎氏も罹患したと報道されていた。記事によれば、同じような基礎疾患があるらしい。 誰もみなはじめは…