2020-01-01から1年間の記事一覧

(巻二十七)冷し酒男は粋をめざしけり(前野雅生)

(巻二十七)冷し酒男は粋をめざしけり(前野雅生) 12月18日金曜日 好天無風ではあるが空気は冷たい朝でした。そんな中を駅前の泌尿器科へ出かけた。 待合室のテレビで2006年の早稲田対トヨタの一戦を観戦した。こう言うときに限ってすぐに診察室に呼び…

「安心して、死ぬために(抜粋1) - 矢作直樹」扶桑社 から

「安心して、死ぬために(抜粋1) - 矢作直樹」扶桑社 から ひとり暮らしを十分たのしむ 私は現役のとき、大学の研究棟に寝泊まりしていました。この話をすると、みなさんに「家へ帰れないほど、忙しかったのですね」と同情されますが、じつは自宅を持って…

(巻二十七)秋深むひと日ひと日を飯炊いて(岡本眸)

(巻二十七)秋深むひと日ひと日を飯炊いて(岡本眸) 12月17日木曜日 午前中細君は歯医者出かけてあたしゃ一人でいる時間を頂いたが、結局不善を為しただけでした。松下紗栄子さんにお世話になったりはしたが、専ら顔本ビデオで捨て猫・野良猫の救出・救済…

「貧乏はどこへ行ったのか - 村上春樹」お金本 から

「貧乏はどこへ行ったのか - 村上春樹」お金本 から 自慢するわけじゃないけれど、僕は昔かなり貧乏だったことがある。結婚したばかりの頃で、我々は家具も何もない部屋でひっそりと生きていた。ストーブさえなくて、寒い夜には猫を抱いて暖を取った。猫だ…

(巻二十七)文学少女が老いし吾が妻茨の実(草間時彦)

(巻二十七)文学少女が老いし吾が妻茨の実(草間時彦) 12月16日水曜日 *文学少女でも文学老女でもありませんが、本好きではあります。「一発当てて、女流作家になって、ヒモにしてくれよ。」と申しておりますが、書く気は全くないようです。 昨日、久し振…

「五十五歳 - 柴田錬三郎」柴田錬三郎選集18随筆エッセイ集 から

「五十五歳 - 柴田錬三郎」柴田錬三郎選集18随筆エッセイ集 から -おれは、なんのために、生きているのか? 二十歳の青年の懊悩ではない。五十五歳の男の脳裡につきまとっている、しめった、なげやりな感慨である。 五十五歳といえば、つい先頃までは、た…

(巻二十七)老いらくの昼寝の笑みを訊かれけり(寺尾善三)

(巻二十七)老いらくの昼寝の笑みを訊かれけり(寺尾善三) 12月15日火曜日 快晴、無風、空気の冷たい中を故あって日本橋方面に出動した。亀有駅ホームからは富士がくっきりと拝めた。東京駅から高島屋方向に歩いた。頑張れ高島屋であるが、閑散とした感じ…

『落語通談-野村無名庵』の解説 -藤井宗哲」中公文庫 落語通談 から

野村無名庵は、本名を元雄という。明治二十一年八月二十三日、東京牛込二十騎町で生まれた。 家は代々毛利氏分家、周防岩国吉川家の江戸詰の家臣である。父は元行といい、千葉県大網で十人程の使用人を置く回漕問屋を営んで、東京の住居と往復していた。母は…

(巻二十七)妻看ると職退きし友銀河濃し(間浩太)

(巻二十七)妻看ると職退きし友銀河濃し(間浩太) 12月14日月曜日 *今のところ元気にしてくれています。感謝です。 晴天、やや冷たい風のやや強し。そんな中を年末年始の血圧のお薬を頂きに駅前クリニックへ出かけた。9時過ぎに入ったがそれほどは混雑し…

「筆まかせ(書抜其の三) - 正岡子規 岩波文庫 筆まかせ から

「筆まかせ(書抜其の三) - 正岡子規 岩波文庫 筆まかせ から ○言文一致の利害 言文一致論者の言にいはく、文は誰にでも分るやうに書くを第一とす、そうするには言葉通りを筆に写すを可とす、紫式部が『源氏』をかきしもその時の言葉をそのまま筆に写せしの…

(巻二十七)通帳の利息一円敬老日(山本小品)

(巻二十七)通帳の利息一円敬老日(山本小品) 12月13日日曜日 *利息は諦めています。年寄りが怖れるのはインフレと長患いたであります。今日も『安心して死ぬために-矢作直樹』を読んでおりまして、 「ピンピンコロリと逝くために」 「家族がいてもいな…

2/2「僕の映画ベスト3 - 高田渡」ちくま文庫 バーボン・ストリート・ブルース から

2/2「僕の映画ベスト3 - 高田渡」ちくま文庫 バーボン・ストリート・ブルース から さて、ベスト3の最後の一本は、新藤兼人監督作品の『裸の島』である。僕が観たのは十二、三歳のころ、まだ深川にいたときだ。科白がまったくない映画で、「こういう映画…

(巻二十七)風花や荷風の作をふところに(大町糺)

(巻二十七)風花や荷風の作をふところに(大町糺) 12月12日土曜日 藪から棒に「今日は誰の誕生日だか知っているか」と朝っぱらから挑んできた。分からないと答えると、「舟木一夫よ、ファンだったのよ。」と訳が分からないこと言っている。呆けたのでない…

Waterfront Weekly

Waterfront Weekly 関税局―審議会答申 12月11日 Tariff Council approves CTB’s policy-setting for FY2021 It includes the expansion of duty and tax payment means to credit cards, and the relaxation of the necessary conditions for maintaining th…

1/2「僕の映画ベスト3 - 高田渡」ちくま文庫 バーボン・ストリート・ブルース から

1/2「僕の映画ベスト3 - 高田渡」ちくま文庫 バーボン・ストリート・ブルース から それほど熱心に観ているわけではないが、僕は映画が大好きだ。 よく映画館に通っていたのは十代から二十代のころにかけてで、そのころはとにかく暇があると映画を観ていた…

(巻二十七)征露丸焦げて胃にある五月闇(和知喜八)

(巻二十七)征露丸焦げて胃にある五月闇(和知喜八) 12月11日金曜日 細君が生協に出かけ、ついでに花を買ってきた。いつもは生協脇の花屋さんで買うらしいが、今日は生協が売っているより安い花にしたそうだ。花屋さんで買わなかったので花屋の前をコソコ…

2/2「同行 - 安東次男」中公文庫 芭蕉 から

2/2「同行 - 安東次男」中公文庫 芭蕉 から 曽良の改名剃髪は、元禄元年の末ごろと思われ、それが細道行脚に随行するためのものであったかどうかは明らかでないが、句は、江戸で髪を捨ててきた男が黒髪山で衣更をするというだけでも興はよく現れていて、こ…

(巻二十七)何事の見立てにも似ず三かの月(松尾芭蕉)

(巻二十七)何事の見立てにも似ず三かの月(松尾芭蕉) 12月10日木曜日 読書: 年末年始に読む本の貸出しを予約した。最近、取り寄せまでに日数がかかるようになってきたので早めに頼んだ。図書館の閉鎖などという事態にたち至らなければよいが。20日辺り…

1/2「同行 - 安東次男」中公文庫 芭蕉 から

1/2「同行 - 安東次男」中公文庫 芭蕉 から 「白露をこぼさぬ萩のうねりかな」という、よく知られた芭蕉の句がある。門人の壺中、芦角が共編した『こがらし』(元禄八年)その他に収めるが、採茶庵杉風の門流を継いで採茶庵二世を名乗った梅人の十三回忌のた…

(巻二十七)清貧と安逸と無聊の生涯を喜び酔生夢死に満足せんと力むるものたり「浮世絵の鑑賞」(永井荷風)

(巻二十七)清貧と安逸と無聊の生涯を喜び酔生夢死に満足せんと力むるものたり「浮世絵の鑑賞」(永井荷風) 12月9日水曜日 今日の巻きは句でも歌でもありませんが、荷風の『浮世絵の鑑賞』の中に書かれていた荷風の心持ちを、“そうありたい”と書き留めまし…

「最後のオスのマナー - 竹内久美子」中公文庫 楽しむマナー から

「最後のオスのマナー - 竹内久美子」中公文庫 楽しむマナー から 昆虫のオスの交尾は、早い者勝ちならぬ、遅い者勝ちだ。 メスはオスと交尾するたびに精子(たいていは精包と呼ばれるカプセルに入っている)をため込んでいく。産卵の際には、最後に受け取っ…

(巻二十七)すめば又うき世なりけりよそながら思ひしままの山里もがな(吉田兼好)

(巻二十七)すめば又うき世なりけりよそながら思ひしままの山里もがな(吉田兼好) 12月8日火曜日 兼好の歌だからと云うだけで書き留めたようだ。分からなかったので調べた。 《【通釈】世を逃れて住めば、ここもまた憂き世であったよ。よそから眺めて住みよ…

「中庸のススメ - 土屋賢二」幸・不幸の分かれ道 から

「中庸のススメ - 土屋賢二」幸・不幸の分かれ道 から 古代ギリシアの哲学者はこういうことを徹底して、考えました。アリストテレスは、尊敬される立派な人間の性質を分析して、「中庸」かどうかが立派などうかを決めると主張しました。中庸というのは「中…

(巻二十七)朝には海辺に漁りし夕されば大和へ越ゆる雁し羨(とも)しも(膳王ーかしわでのおおきみ)

(巻二十七)朝には海辺に漁りし夕されば大和へ越ゆる雁し羨(とも)しも(膳王ーかしわでのおおきみ) 12月7日月曜日 毎日通勤していた人の中には懐かしがっている方もいるかな?私もたまには電車に乗ってみたい。 お役所の方で下記の説明会を開催すると云う。…

「広告 - 伊丹万作」日本の名随筆23 天野祐吉編 広告 から

「広告 - 伊丹万作」日本の名随筆23 天野祐吉編 広告 から この一文は私の友人の著書の広告であるから、広告のきらいな方はなにとぞ読まないでいただきたい。 このだび私の中学時代からの友人中村草田男の句集が出た。書名を『長子』という。 一部を贈ら…

(巻二十七)風車人の気配に廻りけり(屋山漫太郎)

(巻二十七)風車人の気配に廻りけり(屋山漫太郎) 12月6日日曜日 晴れてはいましたがお陽様の力の弱い一日でした。それでも午後になると青空となり洗濯した毛布カバーも湿り気が取れた。 散歩: 先ず某商店で煙草を購う。店頭に灰皿が出してあり時々お世話…

犬棒辞典2

『希死念慮[きしねんりょ]=自殺願望』 うつ状態はたしかにたいへんつらいものであるが、それだけではこの希死念慮は説明しきれない。しかも、この考えにとりつかれてしまった人が実際に行動を起こすのは、本来のうつ状態が快方に向かい始めたときが多いと…

「刑法演習-大麻密輸事件-CDと未遂・既遂について - 名古屋大学齊藤彰子教授」法学教室10月号

「刑法演習-大麻密輸事件-CDと未遂・既遂について - 名古屋大学齊藤彰子教授」法学教室10月号 設問 1 甲は、輸入禁制品である大麻(関税109条1項・69条の11第1項1号)を密輸入しようと企て、フィリピン共和国マニラ市内から、大麻約5kgを隠匿…

(巻二十七)麦の秋さもなき雨にぬれにけり(久保田万太郎)

(巻二十七)麦の秋さもなき雨にぬれにけり(久保田万太郎) 12月5日土曜日 一日中氷雨でございました。餡パンもツマミも安酒も在庫があるので外出せず。 口にしてしまひ寒さに囚はれる(山本素竹) 本日は郵便受けまでの往復だけで134歩階段1回でした。 写…

Waterfront Weekly

Waterfront Weekly It seems to be all quiet on the waterfront. 12月4日 アセアンー域内税関システム稼働 12月3日 JIFFA ASEAN Customs Transit System Goes Live Japan International Freight Forwarders Association (JIFFA) shares the subject line in…